糸魚川サヴァスロブログ

高速道路にある安全地帯

lov10周年おめでとうありがとう 最終章

lovの思い出。最終章

 

からころも

きつつなれにし

つましやらむ

はるばるきぬる

たびをしぞおもう 「伊勢物語

(訳 はー、思えば、めっちゃ遠いところまで来たなー)

 

昨年7月から稼動している最新ver、lov4。

「最新こそ最強」(バキで語られるアメリカ人のイデオロギー

「最新最強最軽量……ぶっちゃけ、自信作です」(エアギアの南博士)

 

lov4は無敵や

ストモに主人公がまだ全員登場してないことさえ除けば……

あと最初の主人公選択をもうちょっと中身がわかるようにしてくれれば……

あっでも7月から始まるアニメ見ればキャラは一発で掴めるか

無敵や!!!!!

 

lov4のここが凄いを列挙していきます

 

〇ゲームバランス

数多くの「ぶっこわれ」が存在した過去lovシリーズですが、4は触った瞬間に「数値調整が……丁寧だな!?」と飛び上がってゲーセンの天井に刺さります。

3を叩き台に「取捨選択」が行なわれたのがわかる品質で、「数値のマイルド化、psyという数値の登場、数値と効果の分化、アビリティの単純化などが進んでいます。これよるいいことはユーザーと運営両方にありまして

・ゲームスピードが緩やかになる(新規定着率増しつつ、浅くなってはいない)

・運営の環境管理が楽になる

の二点。win-win……

 

・数値と効果の分化とは

例えばlov3では汎用的な名前のアビリティにも「攻撃力が上がる。さらに……」と、「攻撃力があがる」の一文が盛り込まれていました。だから汎用的に見えて実は全然汎用的でなかった。

しかし、使い魔の数値面での強さは新要素の「武装・血晶武装ボーナス」で、効果面での強さは「アビリティ」でと分けたことにより、多くのアビリティを使い回せる調整のしやすさ、使う側にとってもわかりやすさが存在しています。

例としてはフランケン氏。

彼は血晶武装で「レンジダウン」(射程が短くなる)がついているだけ。マイナス効果しかついていないのですが、値晶武装ボーナスでatkもdefもモリっと上がるので、十分強い子なのでした。そしてこの「レンジダウン」、今後も新使い魔に使い回せますね。3までだと「攻撃力と防御力が上がる」の一文までレンジダウンに含まれていたので、使い回すことができませんでした。そういうことが、なくなった!

 

・psyという数値の登場とは

一言で言って「取り回しの良さ」を示す新ステータスです。3まではスマッシュアクション、マナ溜め、石やタワー制圧の強さはコストで一律だったのですが、このpsyの数値の高低に委ねられることとなりました。これによって低コストから最大コストまで使い魔デザインの幅が広がり、慣れてくると分かりやすい表記になっています。

 

・アビリティの単純化とは

カードゲームのカードをデザインするときに、「MTG的か」「遊戯王的か」の二つの路線があることはご存じか。私が勝手に言ってるだけだけど。

MTGのぶっ壊れカードを紹介しよう。

「光1マナ サバンナライオン 2/1」 以上。

……は? 1マナで2/1? それって強いん? 雑魚やないん?

『お前それ、サバンナでも言えるの?』

当時としては、狂ってるぐらい強かったです。

なぜならMTGの1マナは大抵1/1だからです。プレイヤーのHPは20。殴る回数が半分ですんでしまうのだ。1コスだろうとバニラだろうと、レアリティは最上位の「R」。今の子供が見たら滅茶苦茶驚くだろうな。

他にもMTGは「ハルマゲドン 全ての土地を破壊する」「神の怒り 全てのクリーチャーを破壊する」など、「0行や1行で強い」、つまりシステムの根幹を最大限利用できるから強いというデザインのカードが多々ありました。

最新段では「緑緑緑緑緑 10/10」というカードが出るそうですね。これ、緑単色デッキ以外では出すの無理っぽいですが、緑単色デッキならたったの5マナ10/10。ネタともガチともつかない……いやガチな部類だろという絶妙なデザインに思います。トランプル(貫通)がついてたらただの壊れですが、ついてないから再生持ち1体で止まる。絶妙。もちろんプレイヤーは飛行なりトランプルなりを付与しようと頑張るのでしょう。投げ飛ばしみたいなカードあるのかな。

 

遊戯王的というのは、テキストをひたすら盛りまくって、何行にも長くして、効果や処理を複雑化して、なんかよくわからんけど凄いっていう“圧”で圧倒するデザインです。いや、ブルーアイズとかは上のMTG的なんですが。

 

 3までは遊戯王的だったんですが、lov4の「使い魔の強さ」はMTG的な方に舵を切りました。

ミルクチョコレートよりもビターチョコレート、少し大人の味を嗜好したのです。いや、チョコはチョコなんですが。ビーフジャーキーになったわけじゃありません。

シンプルに強い効果。そのシンプルさに隠された強さがわかると強く見えてくる効果。中には、ただ単純にマイナスでしかない効果を持つ使い魔もいます。でも総合的に見ると決して弱くない。(前述のフランケンとか、弁慶とか)

 

以上のことから、奥深いカードデザインで乱立しています。

高atk高defの使い魔は戦闘が強いですが、psyが低かったりアビリティが弱かったりマイナスだったり。

低~中atk・defの使い魔は戦闘もそこそここなせて、かつpsyが高かったりアビリティが強かったり。

戦闘狂タイプの50コストならば、万能タイプの60コストに戦闘で勝てるようなこともあるのです。戦闘狂タイプは正面決戦に持ち込みたいし、万能タイプは幅広い立ち回りで総合的に試合を有利に進めたいですね。単純かつ奥深い、大好物だ……

 「初心者は戦闘狂タイプをつかっておこう」とおすすめしやすくなったのも大きい。

私はだいたい、不死単のDホワイト+フランケン+佐々木小次郎をおすすめしています。相手が30~40コスの□や△で来ても召喚フランケン、召喚小次郎を出すだけで蓋されないですむので。みんな本当に脳筋ですが。小次郎かっこいいし。

 

さらに言うと、デッキの核となって活躍する中~高コストも、コモンで強いカードがたくさんいます。コモン単などは旧lovでは狙わないとやらないマゾいデッキでしたが、lov4ではガチに組んだデッキがコモン単だったなんてことは普通にあります。

・レアは使いこなせば強い、クセの強い局地戦向けのカードが多い

・コモンは汎用的(または戦闘強め)で使いやすいカードが多い

というラインナップは、とても親切設計だなぁと思います。

 

 〇カードがかっこいいかわいい

今、絵って人類史上最もハードな競争が行なわれてて、今のトップって歴史上のトップって言えるんじゃないかっていう競争過熱だと思うんですよ。ネットとデジタルの登場で、絵を描く人口が爆発的に増えた。

その競争過熱の頂点に君臨するイラストレーター、勢揃い!(lovなら言うまでもないことではありますが)

さらに、2030年の東京を舞台にしたことで、ファンタジー世界×ナイトライダーっていうクールなデザインになっています。カード枠と使い魔の彩度が高め・コントラスト強めのデザインは、私は全シリーズで一番好きです。

それに……しっかりおるんや……怪物が……! 中~高コストに!

創世の神たちすら跋扈する神話大戦のあいだは「ドラゴン種すら雑魚」というのは仕方ないことだったのですが、「フェニックス」「ラミア」「グリフォン」「ベヒーモス」「ドラキュラ」「エルダー(旧エンシェントドラゴン)」など、ファンタジー界ではお馴染みの怪物たちも、美少女やイケメンの盛り立て役ではなく強者として存在しています。その気になればいくらでも女体化できる・低コスト使い魔にできるところを、していません。ゲーム世界では怪物を従えて暴れ回りたい私としては最高……(うっとり)。

それらの怪物たちは、レアリティはコモンが多いですが、ぜんぜん構わない。むしろずっとコモンで出し続けてくれ。汎用種族っていうのはコモンであることが一つのデザインなのだ。(そしてコモンなのに強いっていうのも、おいしいのだ!)

もちろん、かっこいい男性使い魔やかわいい女性使い魔も、綺羅星のごとく輝いております。男性使い魔ならフランケンと小次郎とドラキュラ、女性使い魔ならアマデウスがいいな。再デザインされた風雷やアリダリも目覚めそうなぐらいかわいいぞ。

lov1のような怪物のみって感じでもなく。

lov2末のような美少女のみって感じでもなく。

全嗜好全属性のプレイヤーが高い満足度を得られる

至高のラインナップとなっております

 

糸魚川さんの一番のお気に入りカードは「アビス」。

もう全てが完璧です。

暗い画面と画風は硬派で中にいる人は大変そうなのに、どこかコミカル。

右上がオレンジ色で固定だから、暗い青を使う海種はグラフィックデザイン的に得してますよね。

この1枚に「lov」が詰まってる気がします。スライム!さん、使っているか!?

あと「10コスアタッカー タワーアタック」というのもlov1並みの「速攻、攻撃型海種」の血を引いています。これだよ、これが海種だよ。psyも40あってマナ溜めは0.7秒標準より速い。しかも後述する「拡張デッキパック」に標準で入っている……

ウオアアアアアビスつかいてえ……次の6/28からのバージョンでは海の大型使い魔にアトランティス(鯨)が復活するのですが、イカとかタコみたいなちょいこわ深海生物の大型復活しないかな……アビスとあわせて絶対に使う……

 

〇エクストラコスチュームレア(ECR)、シーズンコレクションレア(SCR)、エクストラボイスレア(EVR)

カードを引く楽しみとして、高レアリティの絵柄違いお遊び的なカードが増えました。

ECRは遊び心前回、ゲーム中の服装や武器まで違うというもの。浴衣だったり学生服だったり、遊び心満載です。

……正直……センスがいい。

エリゴスが浴衣というのを見た時に、倒れて背後の両替機に突っ込みそうになりました。はあ? 浴衣? わかりすぎでしょう…… ゲーム界は高レアコスチュームといえば露出度の高い水着という支配駅な文化が続いてきたわけですが、エリゴスなんて元が包帯ビキニだから「露出が減ったらレアリティが上がった」という、ささやかな革命を起こしています。浴衣バンザーイ。コノハナサクヤもなんとセーラー服。わかってんな……わかってるよ……そのセンス完全にアリだよ……しまりんとか私服北斎ちゃんが流行る前にそこに辿り着いてたのは、1年も早かったじゃないの……他のみんなが気づかなくても、俺は開発のその凄さ、ちゃんとわかってるからな……

 

SCRは、旧排出のカードが入ったブースターパックに当たりとして封入されているもの。季節をテーマにしたパロディ系で、使い魔のポリゴンは変わらないけど、絵とボイスが違っていて、さらにマッチング画面で特別な演出。第一回冬verはサンタ系でした。プレイキャンペーンの賞品でももらえたりして、その第一回春は花見系でした。ついに来る第一回夏は、みんな浴衣になろう…… 祭法被もいい…… Tシャツ短パンビーチサンダルだけでもクッソかわいいぞ…… 男は青春18切符で夏休みに旅するバックパッカースタイルでいいよ……それで日本全国の観光名所紹介して……

 

EVRは、ver1.2~1.4のときだけ排出されていた「エクストラコモン」にボイス変更がついたようなもの。3のときのVRのコモン版と言ってもいいかも。新段が出た時はすでに持っている旧版のカードを引くのがもどかしいですが、EVRとなって新たに混ざることで、それを紛らわせてくれます。大変ありがたい。

 

 ほんと、今後はlovをアニメで知る人もいてくれるのでしょうが、是非一度でいいから、カード実物を手に取って見てほしい。他のカードゲームの感覚で慣れている人なら、そのクオリティの高さに絶対驚きますよ!

 

〇スターターが強い、拡張デッキパックが強い

どちらも、センターモニターで確定で買えるやつです。

スターターデッキ……と言えば昔のlovや昨今のゲーム文化では「使い道がない」「可能な限り早く他のカードに変えた方がよい」という感じなのですが、lov4のスターターデッキは決して弱すぎではありません。根元はロロがいて優秀だし、主力であるラミアは単純ながらとてつもない攻撃力、ベヒーモスも「スロウするとお得やで」と初心者を導く内容となっています。ちゃんと考えられて作られてる。

lov3は「排出停止のタイプアップカードが主力として入っていた」という、スターターを買った初心者を奈落の底まで突き落とす鬼仕様だったので、100倍ぐらい進化しています。

さらに、センターモニターで買える「拡張デッキパック」は、種族単を組みたいなら必須旧のセルディッド、ミリア、キマが入っています。それ以外にも防衛根元の要である自律駆動人形や、普通に強いフェニックス、グリフォンなど、過去作をやっていて本当に上手い人がスターターとあわせて使えば、ずんどこリーグを上げられるような使い魔が簡単に手に入る。デッキ構築がかつてないほどに優しい!(lov比) リサボがあるお店なら、リサボからカードもらうだけで普通に強いデッキが組めちゃうぞ! これが10年目だからこそ発揮される圧倒的良アクセス!

 

〇戦闘音楽がいい!

使い魔登録画面のチェケラッは最初は驚くかも知れないが、慣れればこいう雰囲気だ! 夏の夜にジュース飲みながらやるにはけっこうぴったりだぞ! そしてそれよりも「名も無き神殿」や最近のストモで追加された戦闘BGM のかっこよさがとにかく痺れる! ラスト100カウントのどことなくレトロな大作戦感も好きだ! 今までlov3の頃は、携帯サイトでlov1のBGMを設定して遊んでいたのですが、4からは4の曲を聞いています。好きだから。懐古厨すら打ち破ったBGMを堪能せよ!

 

〇ストーリーモード

前回も触れましたが、4はとにかく硬派なストーリーしてます。まだ序盤のはずなのですが、各キャラしっかりとキャラが立ってる。あと、3の時と違うのは日常的な場面も間に挟んだことで、日常ー非日常(戦闘)の振れ幅が相乗効果で大きくなりましたね。ギャグっぽいシーンがあるから決戦時のヒリヒリが高まる。吊り橋だ、揺さぶっていけ~! 本当に面白いので、初心者さんはまず何よりも先に触って欲しい……にしては少し難しいかもだけど。途中から、CPU対戦であるチャレンジモードで練習はいるかも。

運営さんは、とにかく続きをお願いします。続きが気になる。ストーリーに主人公キャラ勢揃いするぐらいまでは、超大急ぎでやってほしい!

ドゥクスや使い魔やバンくんが意味深なこと言ってて「?」ってなってる新規さんは、気にするな! ドゥクスは物知りさん、使い魔たちはなんか顔見知り、バンくんは悪いこと考えてるっぽい敵、それぐらいの認識で全然大丈夫! 本質はそこじゃないさ!

 

〇様々なイベント

最近では、その場でカードパックをあけてデッキを組んで遊ぶ「ドラフト大会」を公式がやっています。参加された方の言によると、とても面白かった、みんな大満足だったとのこと。イエス、サッカーは手が使えないから面白い。完全理想のデッキが組めないことで生まれるドラマもある! (一時期……インベイジョンブロックが終わってから数年ぐらいのMTGも、デッキ構築ではなくてドラフト大会がメインになった時期がありましたね)

 

 

---まとめ---

lov4は開始から長らく「服装ガチャ追加」ぐらいしかなくて、その間にもったいなくも評判を落としてしまった時期があるのですが(re3の終わり方も大きいです)、ポテンシャルはかつてなく高いのです!

そして今、熱いストモは7話まで揃い、新段追加、アニメ化……そのポテンシャルが開花する時期に来ている!

10周年! 10周年が何を意味するか!

lov1を二十歳で触っていた人が三十路になっているということだ!

だからここらへんでいっちょ……new二十歳!

新世代をがばっと取り込みたいところ!

アニメ化、地上並深夜放送というのは「ゲーセンの外に打って出る」かつてない最大のチャンス! アニメを観てアマデウス(出るよね?)に恋した人を、沼に引きずり込みましょう! いやマジかよ、アニメってことはOPムービーあるんでしょ……バトル物の鉄則で言えば使い魔がわんさか動くんでしょ……動悸がやばい……

 

サヴァスロくんは今のところlovとは別世界な感じだけど(といってもバンドレイルがいて『扉を開けし者』って、何かあるとしか思えないんですが)、サヴァスロからlovへ、lovからサヴァスロへ、アルカナを持つ戦士たちの新たなる胎動があればいいと思います。

 

 

……真の意味で個人的な振り返りとしては……

1の終了ぎりぎりだったけど、海種単称号取れたの嬉しかった。

3の頃は、イラコンでシュール4コマ漫画で入選させていただきました。風神が寒風対策にウインドブレーカー来て満足しているやつです。あの頃、イラコン募集から一週間ほどしてまだほとんどの人が投稿していなかったので、「絵描きじゃないわしが投稿して、皆の心理的参入障壁を下げたろう」という、けっこう本気で博愛じみた投稿でした。まさか評価していただけるとは。中のいいフォロワーさんに印刷したの見せて自慢したら笑顔で「むかつく」と言われた。ごめんなごめんなー!

(そういえば、イラコンは2の時もあって、あのときは大賞作『ワルキューレ』がカード化しましたね4でもやればいいなあ

 

不思議なご縁で公式放送にもお呼ばれして、生実況したり、声優さんやスクエニさんと対戦したり……

全国大会終了後の、新カードの声優さんたちのデモプレイでも、実はプレイヤー4としてリアル操作してました。気づいた人がいたのが驚きだけど。

舞台裏に入ってスタンバってたら声優さんがたが「頑張りましょうね!」と声をかけてくださった。わしらのようなジャンクドッグに。神だ、神であらせられた。

そうだよ、lov3プレイヤーはひまりちゃんとウサミンと、リアルタイムで背中を預けあって戦ったって誇れるんだぞ。こんなゲーム他にはないぞ!

 

lov4は今後どうなっていくんだろう。

主人公たちのキャラも立ってるし、アニメ化もするし、これはもう「ゲストを呼ぶゲーム」ではなくて「ゲストへ呼ばれるゲーム」になっちゃうタイミングが来たのではないだろうか。6/28日からの新段では使い魔が大きくピックアップされたメインビジュアルだし、lovと言えばこのキャラ! と、ゲーセンにはこない人がわかるような強烈な個性を発揮してくれてもいいですね。前回の「フレーバー短くしよう」と矛盾しているような主張に聞こえるかもですが、矛盾はないと思います。システム画面各所にソロモンがアニメ絵で出てきて「カードが8枚ありますよ~! ぶぶ~!」とかほっぺを膨らませて言うだけでかなり変わってくると思います。マジアカのリエルみたいな。

『lov4コマ漫画劇場』みたいな、謎本出してほしい……浸透策だ……ゲストでさばちゅろ(仮)も呼ぼう……

魔斗先生に柔らかい絵のサツバツ漫画『lovスペシャル』描いてもらおう……晴くんのオボツカグラが赤、青、緑の泡を吐いて透明なバブル光線を……

 

私として何よりも楽しみなのは新カードの追加(クラーケン復活しよ☆ 怪獣軍団組みたいの)と、ストーリーモードの更新・完結。

4のストモが終わるまでは泥水をすすっても生き残るで……

 

 

lov、今まで楽しい思い出をたくさんありがとう。

これからのlovも応援しています。

次は20周年だ!!!

 

 

あらゆる意味で長いシリーズ記事となりました。

読んでくださった皆様、ありがとうございました。

次回からサヴァスロのブログに戻ります。 おわり

lov10周年おめでとうありがとう その5

lov10周年。その5。

 

今回は3の終わりから4まで。

ゲーム本編というよりは文芸周り中心の回です。

 

・lov3ストーリーモード

1や2のストモは「ロード(あなた)vs使い魔」という構図で、なんやかや敵と戦っていくぞという「格闘ゲームのアーケードモード」の感じでした。ニドやリシアは「……!!」という反応に留まる、いわゆる喋らないドラクエ型主人公で、キャラクターの個性というものは自分で補完していく感じ。1回限りのプレイヤー選択画面で二人ともなぜかスリーサイズが表示されていたぐらいしか、尖ったところはありません。ニドがB87 W73 H91、リシアがB86 W58 H83。30年後ぐらいに同窓会会場の扉のパスワードにしたいと思うので、lov3ストモがループした回数「4789037492500137回」(クトゥルフ談)とあわせて覚えておきましょう。

そういえば、これが気になったときに、尋ねたら即答したフォロワーさんがいます。lovの世界って広い。

そういえば、lov2のファンイベントで、クイズコーナーでニドのスリーサイズが出たんですが即答したのは男性でした。lovの世界って広い。

リシアのスリーサイズは「全部8がつく」「左から6、5、3。」って二つの情報で覚えると簡単に覚えられますよ(脳の記憶容量を食っていけ)

 

3ストモは全盛期のビジュアルノベルかってぐらいに、かっこいいバストアップや立ち絵で、雰囲気たっぷりに展開されていきました。演出もすごくいい。これぞ王道をゆくダークファンタジー1つの完全なコンテンツとして完成していたと思います。もう単純に、面白かった。点数つけると、100点満点で90点。残り10点については、私だけでなく他の「ガチ読み勢」も当時少しざわざわしていたので、ここに残しておきたい。

 

最終話は、ニドとリシアが出てきて結構もっていく感じなんですが、これは「3のプレイヤーは、3から始めた人が圧倒的に多い(良くも悪くも)」という公式のアンケート結果的にどうだったのかな、とは。もちろんあの展開のおかげで浮いていたlov1~2のお話まで回収され、lov1~3で一つのサーガが完結したという美しさはあります。でもやはり、長らく3を続けてくれた人に「うーん、若干わからん」という疎外感を与えてしまったのは、古参としてちょっと心苦しかった。自分だけ得するのに罪を覚える日本人。

 

アケゲっていうのは稼動を終えたら振り返られなくなるのが常なので、前バージョンネタは「知ってたら少し追加で面白い」程度の役回りに留まるのが吉かと思います。知らなくても全然面白い、そもそも前verネタが入っていることに気づかないで済む……パロディの使い方と同じですね。それぐらいがいい塩梅じゃないかな。

lov4のストモは3よりさらにドキドキ感増で良い方向にぶっちぎってる!のですが、今赤谷の中に入ってるのが負けた側のヴォルフなんだな、この保育士さんはパラレル・マニカなんだな、そういう3の知識完全な前提なのは諸刃の剣かと。やるにしても、3を一気に知ることがでいるコンテンツ……工数からしてノベライズぐらいが最適だと思うのですが(私と同類の人間なら、長く見ても2ヶ月あればしっかりしたものが書けます)そういう「新規さんがついていける配慮」は必須に思います。携帯サイトのサーバントストーリーズをひたすら読み込む、というのは少しハードルが高いかも。このブログ50回分ぐらいの文量にならないか。

 

3ストモ、デキはとてもいいから、一つ先の好みの話。

3ストモの結末については「……?」と首をかしげていたのが、私の回りにはちらほらいました。私も「そうじゃないだルオオオ」みたいに水面下発狂してました(笑)。

3ストモの結末って「全部なかったことになってやりなおし」ですよね。紅蓮皇帝が介入してくる前のレムギアに戻って、アルカナも使い魔もなく、主人公はレムギア王として世界を見守り続ける……次元の狭間に消えていった片割れを想いながら、その生まれ変わり(生まれ直し)を育てていく……っていう感じの。

その結末は単品として見るととても美しいのですが、「道中と結末があっていない」という風に私は感じました。道中は「紅蓮の子たちが仲間になっていき、互いに理解を深め、それぞれのトラウマやコンプレックスを克服し、少年少女が大人になっていく」……つまり、みんなの超王道な成長譚・友情譚だったわけです。

特に好きだったのはバルドとヒル。なんだかんだストモ1暗い人であるバルドは、過去の復讐を果たすことよりも、力に苛まれてきたヒルダを守ることを決意します。かっこよすぎる。ヒルダも、17話。「記憶が戻ったんだね、ギデオン!」と駆けつけてくるときは、長剣をかまえてレムギアの牙の裏切りの敗将(人間です!)をドスッ!とぶっ刺しながら駆けつけてくるのです。もう、めちゃくちゃ男前。傷つけられたくない・傷つけたくないの葛藤の中にいたヒルダが、戦いの中で何重にも殻を破ったことがわかる演出です。

琥珀も個人の心を殺すために役割に徹する殺人マシーン、黒曜も対等に扱われたいと願いながらも時にはその立場を使って琥珀を動かしていた、そんなふうな歪さが、紅蓮皇帝との戦いの中で解消されていきます。(主人公黒曜でやると、ラストステージで最後に琥珀が消える時に『やはり私の言った通りだったでしょう? 黒曜…あなたとだからできたのです』と呼び捨てにして消えるんですよ!うおあああああああaaaaaaaa)

いやもうほんと、子供から大人になっていくんですよ、みんな。

が、無かった事になる。

平和な世界に生まれ直して、

今度は戦いを知らず無垢なまま育つことができる、

めでたしめでたし……

 

あ、あれ……着地点違わない!?

「傷つきもしたけど、何倍も成長して帰ってきた。それぞれにとって希望の未来をつかむだろう」が落とし所に思うのですが「リセット。今度は戦いを知らず育つことができる。よかったね」では……何か、道中と結論にねじれがあるように思います。

リセット世界(イスカルとジュリアの父親らしき人がいることから)では、使い魔もいませんよね。生まれ直し紅蓮の子シリーズは、仲を深めたパートナー使い魔の存在すら知らないのです。ううむ……この生まれ直し世代は、果たしてストモ時のみんなほどにかっこいい人物になるだろうか? ならなそうに思う……

ここはもう個人の好みや哲学の領域ですが、

「子供は光しかない完全な無菌室の中で安全に育てたい」というのと

「子供は光と闇の両方を超えて強く逞しく育って欲しい」というの、

どっち派かって感じです。

3ストモは道中では後者なんですが、エンディングは前者なんですね。

「紅蓮の子」=「生まれるはずがなかった、人間ではない仮初めの命」が人間として生まれ直すことができた……そういう意味で「マイナスがゼロに戻る物語」というエンディングのつけ方をしているのはわかるのですが、道中のビルドゥングスロマンでは相当プラスまで成長しているんです、みんな。そして平和な世界に生まれた彼らは、そのプラスまでたどり着けるのか……っていう、若干の腑に落ち無さを感じる。もしかしたら、紅蓮の子としては特に悲惨な体験をしているテオ、アズーラ、イージアを、その過酷な運命を一切なかったことにしたいという救済なのかもしれませんが……

 まあ、幸い3以降の話は語られていないので、あのリセット世界にも奇跡的に記憶が継承されていたり(記憶が甦ってきたり)、相棒使い魔が遊びにきたり、そういうのは自由に妄想して落ち着いていく次第であります。

熱い、よい物語であった。

ごちそうさまです。

 

 

じゃあなんでlov4続いてるんだよ!?

となると、ここからが混沌のRe:3時空に入っていくわけです。

Re:3時空とは、「lov3ストモで負けちゃった混沌勢が、ある時点まで巻き戻しをはかり、13体の使い魔を闇落ちさせることで混沌種の軍勢が入ってこられる扉を開き、紅蓮の子たちに負けない世界線を作る」感じの話が、様々な使い魔のフレーバーテキストで語られる仕様です。紅蓮の子たちがループできてたなら、敵側の混沌勢だってループぐらいできるだろう、というノリ。教会勢、なんと往生際の悪いやつ。バンくん!!

そしてその目論見は多少は成功したのか、今まさに別時空で成功しそうになっているのか、Re3のテキストが未発表のままに4に行ってしまって正直わからないのですが、なんやかや使い魔たちは2030年の東京にやってきた、顕現して「英血の器」の主人公たちに力を貸している模様。lov4ストモによると、セルディやアエロ、かまいたち兄弟らが顔見知りのことから、Re3時空からの同一使い魔なのは間違いないですね。

lov4ストモの「狼男」はもろにヴォルフがRe3で魔神転醒した姿であり、(そのBOSSアビリティも、魔神転醒の仕様をほとんど模したものでしたね!イイ!)、あの感じ、どうやらRe3時空のヴォルフはだいぶ追い詰められてしまっているような気がします。lov4の物語は、Re3時空の紅蓮の子たちが完璧になって混沌勢を倒すために「影響ある並行世界」として書かれてるような気がする。外れてたらごめんなさい。恥ずかしい!

 

Re3時空

・紅蓮の子vs紅蓮皇帝&混沌(lov3ストモに沿う形)

教会勢の策謀で使い魔を闇落ちさせようと頑張っていた(13の鍵作り)

しかし使い魔たちの中には対抗する側もいた(13の剣作り)

結局どうなったのかは不明。

とりあえず使い魔たちは「船」で「マルクト」(2030年東京?)に移動した

案外まだ、レムギアでは紅蓮の子らと紅蓮皇帝&混沌が戦ってるのかも。

(マルクトで核血晶化することで、レムギアの紅蓮の子らが覚醒する・復活する的な)

 

こんな感じ?

lov4の演出は「アケゲのストモ」の域を超えて本当に最高なので、目が離せません。

間もなく放送されるアニメは、ストモのちょっと先までいくのかな? 気になる。

というか、ストモをとにかく早く更新してくれ……! あとノーマルの難易度もっとベコベコに下げよう。イージーモードは作らなくていいから!

 

 

 

------ここからはフレーバーテキストの話------

FF3のクリスタルタワー並みに長いから、外でセーブしておいてね。

 

フレーバーテキストって何だろう?

それは「演習場」なのか「全国大会決勝」なのか。

 

フレーバーというのは匂い・風味って意味。2016年の冬コミで公式から発行された豪華冊子『ストーリーズ オブ ヴァーミリオン アリス イン スカーレットワールド』では、浅尾Dは「ふりかけ」とインタビューの中で訳されています。とてもぴったり、いい訳だと多う。私は「ごはんですよ」が好きです。

 

MTGより以前にあるTRPG等は明るくないのでわかりませんが、TCGで最初にフレーバーテキストを実装したのはMTGでした。MTGが最初のTCGなのだから、当然です。MTGは全カードにフレーバーがあるのではなくて、「特殊能力を持たないクリーチャーカード」や「効果が端的なカード」に、寂しい余白を埋める形でフレーバーテキストがつけられていました。数行のもあれば、一行のもある。どちらかというと、1~2行というものが多いです。

私は小5の頃からお年玉の範囲内でMTGを触っていたのですが、そんな小学生はフレーバーテキストを読み飛ばしていた……?

いいえ全然、楽しんでました。

『小枝を踏み折れば、骨を折ってあがないとする』(ラノワールのエルフ)

『ゴブリンの勇士に勇気はいらない。味方が勝手に一歩下がるからだ』(ゴブリンの勇士)

『オークを殺せ! オークを殺せ! オークがいない? では進め!』(ドワーフ兵士)

『しまった!逃げろハンス!ルアゴイフだ! ~サッフィー・エリクスドッター最後の言葉~』(ルアゴイフ)

『ここで手に入らないのなら、どの世界へ行っても手に入らないよ』(高級市場)

 

 上は、各カードのフレーバー全文です。※ゴブリンの勇士だけ、原文英文を和訳しました。

短いですね。だけどアートの素晴らしさとあわさって、インパクトは強烈です。これらは、同じ時代を遊んだMTG.プレイヤーならほとんど覚えていることなのです。デッキ構築や、相手ターンの待ち時間に目に入りますからね。ラノワールのエルフ、ゴブリンの勇士、高級市場なんて、MTGをしていない人でもスッと頭に残る言い回しではありませんか?

ノワールのエルフ。エルフは自然に優しい……優しすぎる! エルフにとっては人間の命が森の木々と同じぐらいであると、言外に滲ませていますね。倫理観が違う。それが我々人間にはヒエッと恐ろしい。

ゴブリンの勇士も、ゴブリンという種族の愛すべき小者さがテキスト外でわかる名文です。そして、ゴブリンの勇士という存在がそれほど大したことない存在ということまでわかる。実際彼は3マナ2/2という、相当弱いクリーチャーです。

 ウスデン・トロールも好きだったなあ。

 

lov1~2は、これよりは少し長いですが、カード裏にこういった「フレーバーテキスト」が載っていました。

一個一個が短いながらも二転三転、印象に残る名文揃い。

wikiに行けば見られるので、文芸のパワーってものをわかりやすく体感したいなら是非見てみましょう。もし文芸の道に進みたいと思っている人なら、絶対に全部目を通しておいた方が力になると思います。

これらは絶対、誰でもすぐにできることではありません。このような「短めで」「印象に残る」「面白い」文章を、しかも「速く」「大量に」書ききるというのは、専門家の領域です。サーカスの人が何年も空中ブランコの練習をし続けたから本番もあっさりできる、そういう領域。文章ってなぜか「素人も玄人もない」と思われがちなんですが(それは書いた本人が「あれ、意外と自分書けるぞ」とまず思い込めるという、絵とは違う最大の魅力であり落とし穴によるものですが)、もし上述の項目、

・長短自在

・深浅自在

・面白くて読み進められる

・ストレスなく読み進められる

・とんでもない早さで納品

・とんでもないバリエーションで納品

の6つの実力を備えたいのなら、生き方を、それが身につくようにあわせる必要があります。「文字書きってのは職業ではない、種族だ」なんて安っぽい言葉ですが、つきつめていくとその通りになると思います。気がついたら毎日読んでる、書いてる、出してる、そういう病みたいなもんです。

なんだろ……ガチなスポーツ選手って、とりあえず走り込みしてるじゃないですか。誰に言われずとも。一日数時間は体動かさないと落ち着かない、寝られないというか。そしてフィールドを試合開始から試合終了まで全力疾走できるスタミナって、それだけでもの凄い実力じゃないですか。ちょっとやそっとテクニックを勉強した、有名なコーチに1時間指導を受けた、そういうものよりもずっと試合でモノを言うのが、単純な体力ですよね。文字書きってのは大抵の場合は1日の中のかなりの時間を読んできたし書いてきた、そういう技能者です。

 

私が初めて書いたオリジナルは10年前でした。700キロバイト、35万字。文庫小説だいたい3冊分です。ラノベ系なら4冊ぶん。読んでくれた友人は才能があると言ってくれましたが、今読み返すと読めたもんじゃない、死にたくなる……そこから3年後に本にしてみなさんにお披露目した『真希姫』も、あの粗さです。やはり読み返すのにとても勇気が要る。というか、正直、正視できません。今だからこそ。

ははは、過去を見れば見るほど、へたっぴだな糸魚川くん。

頑張るのなんて当たり前。

頑張っても一次選考で落ちたことは数知れず、ボロクソな選評も返ってくる世界。

「読んでいて疲れました」とかね。

このブログみたいにダラダラがモットーなら気にしないけど、小説でそれはダメだ。

でも、10年工夫し続けたら、頑張り続けたら、それなりに上手くなったね。

・2009 〇〇〇(検索されたくないので名前は伏せます)

・2012 真希姫

……

・2017 ソロモン、黒春

・2018 〇〇(選考中なので名前は伏せます)

熱心なチャレンジの結果、一回ごとに先ほどの6項目がコントロール可能になっているのを感じるのです。加速値も上がっています。

1年目の私と3年目の私、3年目の私と10年目の私では、全然書けているものが違う。全く同じテーマを書くにしても、その面白さや読みやすさが、引き込み、最後まで読ませ切り、余韻を残す力が、段違いに違う。文章ってとことんやりこみゲーです。

あと速さも全然変わってきます。中学生の頃は800字の読書感想文にうんうん唸りながら、文字稼ぎをしながら2週間かけていたのですけど……今なら、800字ぐらいの読書感想文は丁寧にやっても20分ぐらいです。垂れ流すだけなら3分ぐらい。

昨年から今年にかけて、とあるゲーム会社さんからFGOの絆エピソードみたいなの……ちょい長めのフレーバーみたいなのですね、それを計80体近く発注していただけました。本業の繁忙期の傍ら、一ヶ月で60体超納品できました。毎日たった2体ペースだったから、正直ほとんどきつくなかった……先方は、早さと内容にめっちゃ驚かれてましたけど。「任せて本当によかった。(開発が)めっちゃ楽できた上に数段いいものになった」だなんて、嬉しいねえ。冥利に尽きるぜ。ずーっと続けてきた修行の成果がわかってもらえた嬉しさというか。

 

この自分語りは何なのだ……と皆さんは汗をかき始めていることでしょうが、

 

lov1-2のFTのほとんどを書かれていた七月鏡一先生は、当然私と同じく、こういうキャリアをつんできた人なのです。第一回全国高等学校総合文化祭(文化部の人にはお馴染みの、文化部のインターハイです)、文芸部門最優秀者。初代王者、かっこいいなあ。高校の頃からバリバリに文字書きだったのですね。その後は漫画原作者をされています。「お父さんから何を教わっていたのかしら」パーン!のお母さんでお馴染みの『ARMS』にも、原案協力として参加されています。私、ARMSは高校の頃に何周も読みました。キース・レッド(グリフォン!)が好きです。lov1~2のフレーバー、ストモのローディング画面にすらに名文が多いのは、七月先生が超のつく専門家だからです。

 

3年ぐらい前、スクエニさんとは全く関係ないゲーム会社のプランナーさんに、とある同人誌即売会で目をつけていただき、お呼び出しを受けることがありました。

wktk(古い)。

ついにゲームの中で文章のお仕事できるかも!wktk(古い)。

その方は、私の小説を絶賛してくださいました。

そして言ったのは「自分は、プランナーとして武器がないのが辛い。小説の書き方を教えてくれないか」というもの。ちなみに、年上の方です。

……ひゃい?

わしを雇うんやなくて……

わしに書き方教えてもらって……自分で書くってこと!?

ん、んんんんん……「ちょっとお尋ねしますが……」とヒアリング開始。

本は全然読んできてない。

文は全然書いてきてない。

大人だから大人な文章が書ける、とはいかない。

日本の文章教育って中学でほぼ最後だから、大人は中学生の作文並みのクオリティと早さが普通です。高3の勉強できる子に小論文書かせたり、大学3年のゼミ入りたての子にレポート書いてもらうと、中学生とそれほど変わらないのしか出てこない。それは、仕方のないことです。

そこから、当時の私レベルになるのすら頑張って7、8年かかる……

それも、この方の激務な中で学んでいける内容では、インプットアプトプット続けていける内容ではないような……

「専門家は雇わないんですか?」と恐る恐る聞くと、

「うちでは、シナリオは手の空いてる人がやっている」というお返事。

そんな……そんな馬鹿な!

 

その時は衝撃だったのですが、「シナリオは専門家が書いていない」のは、驚くことじゃなくなってきましたね。

 

その後、何かのRPGでサブクエストが100以上あるゲームがあって、そのインタビュー記事に美談として語られていたのが「とにかく、チームの全員が頑張ってくれました。みんな(プログラマーとかグラフィッカーとか)自分の仕事が終わった後に、1つや2つシナリオを作ってくれて。そんな感じで、膨大なサブクエストを実装するに至りました!」

 

lov3も2016年冬コミの公式コミケ冊子、浅尾Dインタビューに

「基本的な構成、世界観やキャラ性、話の流れなど、テーマは僕の方から出します。それをプランナーの中にいるフレーバーテキストを書きたいという有志たちに割り振っていくんです。もちろん僕も書きますし……(略)……書き方をレクチャーしながらやっているので、興味があれば新人でも書いてもらってます」

とあります。原文ママ

ううむ。

その皆様は企画や制作進行、仕事の振り分けが本職の方々のはず。それらって凄く難しいお仕事だし、私は絶対にできない。頑張っても資質の面ではねられると思う。それらのお仕事一本で、十分すぎる職人だと私は思う。尊敬する。

でも、文章もまた腰掛けで上手くいくものとも、私は思わない。

「やってみたい」人に振って上がってきた文章、新人賞の一次選考通るだろうか。

あの画塾のガチ講評の空気がある小説選評で、手加減なしで褒めてもらえるだろうか。

「駆け出しのうちの同人誌小説は、大抵は読みにくい」というのは事実としてわかってもらえると思うけど(そりゃそうだ。恥ずかしがることじゃない。趣味なんだもん)、そういう風に同人誌小説を仕上げてきた人よりもキャリアがない人が参加していることもある……ってことでは。

ゲーム作りって、絵、映像、音楽、声優さんとかは当然に超実力者が揃うのに、その結晶であるキャラの生き様やセリフは「ちょっとやってみたい」人が書いたりできる慣例なのだろうか。それはなにか、業界常識に捕われた見落としがないだろうか。

lovのアートの凄さは才能と努力が同居した10年選手、20年選手の域だろう。依頼料いくらぐらいなんだろう。それに「ちょっとやってみようと思う」人たちが文をつけるのは、当たり前のことなのだろうか。

本を読むゲームファンが減ったから、質の良し悪しを見るゲームファンも減った……それは、あると思う。

でもそれ以前に、作る側に本を読む習慣のなかった人が多数派になったから良し悪しの存在が理解されてない、そういうことでは。

ボトムズがただの次回予告だったり、コブラがあの気のせりふを言えなかったり、銀河英雄伝説がただのイケメンと豪華声優たちが出るだけで素人脚本だったりしていたら、果たして成功していただろうか? それぐらい、文芸面って趨勢を左右する重要な一翼だと思うけどなあ、俺は。

素人は気にしていないからいい……そうなのかな。まあパズドラとかはテキストなんて一切なくても成功してるもんな。

でも、プロ中のプロなら、素人さんであるユーザーがわかっていない・想像もしていなかった「良さ」を提示し、自覚させることができると思う。小学生の私や友人たちにうったえかけた、MTGフレーバーテキストのように。

『ゴブリンの勇士に勇気はいらない。味方が勝手に一歩下がるからだ』

 

そして、この冊子が出る前のSPカードも直後の3.5kkも、フレーバーテキストは「落ちて」しまった。

Dear Servant と銘打ったにも関わらず、使い魔たちの物語は結末不明なまま4に。

今なお、かなりの使い魔が空欄で、4には出てきてる(4のテキストはある)という時空の捻れ状態になっている。

文章を書く人間としては正直、「えー。lovのテキストを書けるのは、あなたたちだけなのに」という感じだった。

内容面についても、1や2で良い雰囲気が作られてきた使い魔たちが180度反転していることとかは、正直微妙に思うことがある。流行りを意識してかそうでないかは定かではないが、3.2辺りからのFTは「なろう品質」だ。それで落ちてしまってはなあ。

 

度重なる仕様変更、lov4の開発優先で、死ぬほど忙しかったのだと思う。

たぶん温い私の考えつく5倍10倍、忙しかったのだろう。

死にそうになっても書け!なんて思わない。

というか、死にそうな状況でいい文は絶対に書けない。

十分な技能に、気力体力充実の時に、十分な時間が注がれないと、いい話はできない。

時間に追われていて「間に合わせよう」のテンションのときに書いたものなんて、後悔しか残らない。

そして間に合わなかったのがばれる形で進んだのなら、構造改革するしかないと思う。

ロングを、ふりかけに戻すことも含めて。

 

以下、私の意見としては

 

・専門家一人雇って、専任で任せよう(魔人・七月先生にお願いしよ!)。

ディレクターを筆頭にプランナーの大勢がフレーバーに頭を使っていては、それはプロジェクト全体の大負担、大失速につながるのではないか。非常に優秀なスタッフたちの脳のメモリが、つねに30%ぐらい食われている感じ。

歩合制でやれば、1~2人月ぐらいのお給料で、圧倒的に早く、さらに良い、そういうものが上がってくると思う。餅は餅屋。私だって少しは絵が描けるが、でも自分の小説の絵はもっと「絵描きとして生きていた」人にお願いしてる。自分でやったら時間もかかりすぎるし完成度も低くなるから。

 

 ・ロングからふりかけに

 冊子の中で浅尾Dは

「(ⅠのⅡ頃は)正しい意味でのフレーバーテキストだったんですが」

「ふりかけで投げっぱなしで終わるより、ストーリーを展開させてそれで楽しんでいただきたいと思うようになり、今ではモノによってはちょっとした小説のようになってしまいました(笑)」

「Ⅰ・Ⅱではモバイル小説もやっていたんですが、それだとピックアップできる使い魔が限られてしまうんです。そうなると『結末が訪れない』使い魔たちも結構な数出てきてしまうので、ユーザーの方々も好きな使い魔の行く末が気になってしまうかと」

と語っており、これがふりかけがロングフレーバーに変えた動機の模様。

うーん、どれほど使い魔の「結末」にこだわっていた人がいたかは、私はわからない。

そもそもフレーバーはその性質や背景を描けば十分なものだと思うので、物語としての形を成していなくてすらいいと思う。

たとえば

『絶望する人間たちにエルフの長老は言った。あの剣も魔法もきかない幻獣は、すぐに消える、安心しろと。人間たちは胸を撫で下ろした。獣が消えたのは300年後だった』

今即興で作ってみたけど、これは『幻獣』または『エルフの長老』のフレーバーで使えそう。これ、結末気になるかな?  この文に結末とは? lov1のベガとかツバーンがこれ系だったけど、「物語」や「結末」を求めていた人は多かったのだろうか。lov1のベガもツバーンも、めちゃくちゃファンがいた使い魔に思うけど。

文章は、長く書くことはこのブログのように難しくないけど(長く上手く書くことは大変難しいが)、長く書くことはそれ自体で時間がかかる。工数ってやつをずいずい要求する。長さをlovフレーバーのアイデンティティにするのは、アウトソーシングするにしろ、自分たちでするにしろ、あまり利が無い事に思う。

まして一回大きく落としてしまったわけだし、工数の削減は絶対に必要な視点だと思う。lov4からのフーレバーはかなり短くなっているけど、もっと短くしていいと思う。このブログシリーズが長すぎて辟易してきたみなさんはおわかりだと思うが、長い文ってそれがそこに存在するだけで、かなり心理的障壁が高い。読む気、追い続ける気が無くなる。しかも使い魔登録・携帯サイトを開く・そういう手間もあるので、携帯サイトで使い魔150体ぎっしりというのは気になったアニメがブルーレイ70巻出ているのと同じぐらいの“圧”として存在する。 

lov1の200字程度のテキストでも、使い魔にファンがいてファンの気持ちに応えるテキストになっていた。ファンが勝手にsnsにファンアートをあげたり、SSを書いたりするぐらいには。何もかも解説されたいファンは、多数派ではなく少数派だと私は思う。大抵のプレイヤーは、使い魔の雰囲気がわかって、設定に矛盾さえなければ、十分その使い魔を好きになると思う。

 

そんなところ。

ファン的に欲しい情報がlovの処方箋で一本化されたのはありがたかった。

今、サーヴァントストーリーズはRe3未収のやつを月1体更新ていうすごいことになってるけど、誰か「文字書きとして生きてきた」人を雇って、パパパッて綺麗に、みんな4に来たことにまとめてもらっちゃえ。このペースでいったら、SP全員はかなりきつい。Re3でやり始めたこと・落ちたことは仕方が無いから、そっちはもう「凝りすぎない」ことが大事なフェイズだと思う。Re3の回収のために運営のみなさんの優秀な力が割かれてしまって、4の新規さんにいろいろと我慢してもらうみたいなことは、たぶんほとんどの人たちが望んでない。少なくとも、私はそう。

 

最終回にするつもりだったけど、

次回このシリーズ、4のいいところ、好きなところ、褒めまくり回で終わりたいと思います! ユニットの数値デザインとか、構築済みデッキとか最高だからな!

次回、本当に最終回!

 

つづく!

lov10周年おめでとうありがとう その4

lov10周年、その4。

(このブログのⅡはRe2を、ⅢはRe3を含みます)

 

2012年 1月19日 R2.1慟哭 稼動。

↓約9ヶ月

2012年10月31日 R2.2再征 稼動。

↓約10ヶ月

2013年8月23日 lov3稼動!

 

「時代が変わる……匂いがする……」

 

更新が間延びしていたことで、ゲーセン勢(店員含む)の間には「そろそろ3が来るんじゃないか」という噂がまことしやかに囁かれていた。

たしか2013年4月、初の3に対するアナウンスがあった。

「ゲーム性が大きく変わる。2までのカードは使えなくなる」。言い切った!

2が長く続いていたこともあり、また戦国大戦では排出停止カードが当然に使えていたこともあり、すでにtwitterに移っていたネット文化はがやがや。

「いや、1のカードは実質使えなくなったしな……メデューサと重装とわだつみ以外は……」とlov1→2経験者が妙に落ち着いていたのを覚えている。そういうもんだ、的な。

 

この記事シリーズは「ネットに残っていないことを残そう」を主眼に描いているので、脇道にそれます。決して筆者の構成力が下手とは思ってほしくない。疑うなら「おすすめ作品、通販希望」と書いてツイッターでDMください(ダイマ)。人を見て選考中でない既刊送ります。

 

よこみち!

lov2で私にトラウマを残した対戦相手がいる。

北陸地方の店舗から出撃されていた「スライム!」さんだ。直接の面識もネットでの面識もない。

2稼動してしばらくして、氏とマッチした。

そのデッキは海単だが、なんと「スライム(lov1)」「ブージャム(lov1)」「アビス(lov2)」という、まさにスライム状の使い魔が3体もインしていたのだ。スライムもブージャムも、lov1海種では決して一線級とは言い難い使い魔だった。それが、技の溜まりが30秒も遅くなってなお2のデッキに入っているのだ……

そして私は、負けた。

いや、普通に上手いんですよスライム!さん。

ご丁寧に2ターン目にそのゼリー生物3体を並べてくるのですが、スライムの光弱点付与+光剣と、アビスの紙装甲化が絶妙で、35コスの2ターン目を普通に濁される。

そしてこの謎の巧者「スライム!」さん、一年後も、その後もマッチしたのだ。

やっぱり「スライム」「ブージャム」「アビス」のぷよぷよチームが入ったまま。

 

え……

 

Ⅱの宇宙大戦争みたいな環境を……

一年以上……このデッキで……?

 

この世には、自分の想像を軽くこえていく凄い人がいる。

鋼鉄の筐体越しに思い知らされた瞬間だった。

だって、スライム称号とか別にないし。

笑いはすぐに悪寒に変わった。

いやでも、上等じゃねえか、去年の借りを返す機会が転がり込んできたぜ……!

今回は油断も何もない、全力で勝つ……このデッキに2連敗はやばい……

 

負けた……(`д、´;)

強い。

 

私のスライム!さんとの生涯戦績は1-2。

三度目もやはりあのデッキと当たり、なんとか勝つことができた。

ただ、総合戦績としては負け越しである。

 

 もっとも、スライム!さんとは「lov3で味方としてマッチした」

残念ながらlov3にはゼリー生物がいなかったので、入っていなかったが……

でも「スライム!氏! まさか一緒に戦えるとは!」と非常に嬉しくなったものだ。

3のマルチ人数対戦の項でまた触れる。

 

lov1と2は、1対1のカード対戦アクションゲームだった。

今稼動しているゲームを例えるなら三国志大戦4、あのノリ。

もちろん1対1デジタルTCGは、三国志シリーズこそ始祖なのだけど。

 

当時のアケゲー環境としては、1vs1のATCGは4つまで増えていた。

三国志大戦3、lovⅡ、戦国大戦コードオブジョーカー

恐ろしいことに、美麗・大画面・新要素の後継である戦国があるにもかかわらず、三国も普通にプレイヤーがいたのだ。恵比寿駅近くのゲーセンなんて、戦国よりも三国が人で埋まっていた。

昔は交差点にコンビニが1店だったところに、今や4店あるのだ。

アケゲ人口も4倍に増えていればともかく、そうともいかない。

ここでlovはゲーム性を刷新、「多人数リアルタイムシミュレーション」へと舵を切っていく。

 

lov1~2と、lov3~4では開発会社が変わったらしい。wiki見ればわかることだけど。

「ふぇっ? どっちもスクエニでしょ?」と思うのは当然だが、

スクエニ(出版社・編集部)←→開発会社(漫画家)のような関係性がゲーム業界にはあるらしいのだ。開発会社(漫画家)が単独で資金集め・プロモーション・販路の確保まで独自にできるわけはなく(ただの漫画が上手い人でしかないのだ!)、そこらへんをスクエニ(出版社・編集部)が取り持つという相乗効果だ。こういうとき、ゲームを発行する側は「パブリッシャー」と呼ばれるが、直訳して「出版者」である。つまり、スクエニセガバンダイナムコ任天堂……そういうパブリッシャーは「ゲーム業界の出版社・編集部」なのだ。lov3~4を作っているゲームスタジオ、ガンストや星翼を作っているバイキングは「ディベロッパー」、開発者。

看板はそのままに「漫画の描き手が途中で変わった」漫画だってある。小学館の『ポケットモンスタースペシャル』とか。1~9巻は真斗先生が描いていて、10巻からは山本サトシ先生が描いている。lovもそんな風に切り替わったのだ。

 

新しい開発会社はゲームスタジオさん。

開発ディレクターを務める浅尾氏はツイッター「10分でできるエイジオブエンパイアAOE)を目指した」と語っている。

エイジオブエンパイアというのは、石器文明からスタートする文明に農耕・採集・啓蒙などをさせて文明レベルを上げて、青銅器文明、鉄器文明と進化させて、相手文明を先に倒してしまおうというゲーム、らしい。歴史ファンな自分には、滅茶苦茶面白そうに感じる。一番最初に鉄が完成したところが周辺地域を蹂躙する、歴史変遷の鉄則だ。

 その農耕・採集・啓蒙などが根元とアーツであり、文明発展が覚醒(武装)・超覚醒(血晶武装)に大筋として対応するのだろう。そしてプレイヤーの個性の採用はカードで、さらにカードはスクリーンのスマッシュアクションに対応する。十分傑作の匂いがする。

 

ゲーム性がまるっきり変わるというのは、皆の思いが複雑に絡み合うところだった。

ゲーム性刷新に対するユーザーの反応は以下の感じ。

・いいぞーやれやれー

・1対1がよかったな

・多人数戦面白そう

・4対4は責任重大でトラウマ

・ボダみたいに10対10が気楽

・ゲーセンにないゲーム性だから、新規もここから始められてよさそう

・全然違うゲームじゃん。出すにしてもlovの名前を使ってほしくない

・lovはそのままなら死んでた。新システムに乗る形で生き残らせてくれてありがとう

・ブランドが存続するのは嬉しいけど、ついていくには様々にハードルが高い。途中下車せざるをえない自分が悲しい

 

あー無理まとめきれない

最後三つなんて愛に対する哲学の領域じゃないか。めちゃくちゃ深い。

 

私としては、2末にサボテンが転がる荒野を感じていたので、「何にせよ生かそうとしてくれたのは嬉しい」方だったかな。マルチは4vs4時代の絆で嫌な思いをしたことがけっこうあったから、責任が軽い絆後期の8vs8か、ボダの10vs10みたいなのがいいなと思ったけど。ボダは編成事故っていう概念が薄いし(試合中に乗り換えられる)、マップ広い&大人数&忙しいから、「試合前と試合中に味方のミスが気にならない・わからない」のだ。あれは研究する価値がある。

 

そんなこんなで始まったlovⅢ、私は「あ、これ、めっちゃ面白い」って思いました。

2に戻せ~!って言い続けてる友人も複数いるんですが、たぶんⅡのシステムとゲームバランスを分けて考えているのです。Ⅱのシステムに戻して、ゲームバランスを向上させろ~!って感じなのだろう。私はシステムとゲームバランスをあわせてⅡを見ていたので「1対1を望むのはともかく、あの絶望……相手部隊を全員atk1にしても、ソエルの田の字単スマでそのままエクセとられるゲームにもどるのは二度とごめんだぞ……」と思い、稼動した3を好意的に受け止めていました。

 

たぶん1~2を経てきたプレイヤーたちにとって、3っていうゲーム盤自体は「すごくよくできている」ように映っていたと思う。

 

もちろん、ゲーム盤自体に対して、ちょこちょこの不満はある。

・序盤の1ミスが勝負をきめかねないシビアさ

・攻める側と受ける側では要求される技術の水準が違いすぎて、初心者は攻めデッキを使うしかないこと(それを知らず受けるデッキを使った新規は封殺され、自分には向いていないと勘違いして辞めてしまう)

・USや魔神転醒ラッシュで時間が止まる

・バージョンが進むほど、根元2パンや1パンのインフレ(ますます新規が残らない)

・バージョンが進むほど、範囲攻撃のインフレ(ますます新規が)

など。

新規さん定着への道が険しすぎた……

のほほんCPUに勝てるのと、人間と相対することの差が大きかったというのか。

 善後策は採られていて、ブロンズの間はCPUとしかマッチしないとか、3段階に難易度が分けられた模擬訓練とか。ストモは追加がのんびりだったのと、間に全国挟まないといけないから含まないでおこう。

根幹にあった難点は「攻め側と受け側の要求技術に差がありすぎた」だと思う。

これは、ゲームをあまり知らない人だけでなくゲームに慣れすぎている人も気づけない所で、役立てて欲しいから少し解説。ツイッターでは何回か言ってるけど。

 

例えば、

 サンチョ攻めに必要なもの:ダッシュアタック。スロウされたらフリッカー

サンチョ受けに必要なもの:根元△はヒールさせ、主か根元でスロウしながら他の根元全員で殴る。HPの減った根元はヒールさせ、回復した根元はまた出す。

と、攻めと受けで大変さが全然違う

サンチョは捕まっても倒される前にフリッカーを一度でも決めればいいのだが、受ける側は少しでも判断が遅れるとポロポロと根元が落ちる。1体落ちるごとにマナ生産施設が1つ壊れるわけだから、その後の展開は二次関数的に差がついていく。受ける側は操作が煩雑な上、瞬間的な判断力を求められ続け、失敗したときのリスクも大。

サンチョ攻めに必要な技量:2

サンチョ受けに必要な技量:8

みたいな状況だ。こういうとき、初心者は「サンチョ強すぎる」「攻めた方が勝つゲーム」「底が浅いなあ」と思ってしまうもの。しかしゲーマーは「技量8あればサンチョを跳ね返せるんだから、甘えるな。修正は必要無い」と言ってしまう。ゲーマーにとっては、技量の差があっても対抗策が1つでもあるならばアリなのだ。初心者は「わかりました。ほどよく合わせてくれる太鼓の達人やります」っていなくなる。

全てのゲームは

新規をまず谷に突き落とす必要はありません!

ストイックな自分に酔って、それを新規に押しつけて、自分のやってるゲーム滅ぼしちゃダメ!

「ゲーマーのいない開発が」「トップゲーマーをスーパーバイザーに呼ぶとなぜかゲームが短命に終わる」の理由なんて9割方上述の理由だと思う。ぜんぜん「なぜか」じゃない。そうやって滅んできた世界をいくつも見てきた。

lov4は……lov4持ち上げまくってますが、稼働日にリゲルとDホワイト見た時に「えっ、わ、わかってるじゃん……!?」って震えましたね。Dホワイトは最上級者たちの間ではちょっとアレらしいですが、とりあえず初心者~中級者までなら、こいつらいれておけばエリゴスもなんとかなりそうな。リゲルはatkとpsyが高く、Dホワイトは速度と射程が強い。これはエリゴス攻めをリゲル受けするの、要求技術4:6ぐらいになってる……!? びびりました。偉すぎでしょ。何気にドーザや百々頭の高atkも、lov3のときのような30〇の極楽タイムを封じてて凄くいいです。フランケンみたいな終盤を担保してタワー戦を安定させる使い魔も本当にいい。

 

やっと話を本筋に戻すと、3は初心者が居つきにくいということさえ除けば、あと使い道のほぼ無いカードが少しあった(アクアナイト、クラーケン、ファロス等)ことを除けば、ゲーム盤としての完成度はグッド、2の時代に比べて10倍マシになっていたということを言いたい、感謝したいのです。

ストーリーモードも、更新はのんびりでしたが、内容は1や2と比べものにならないほどしっかり作られていました。10月にストモ1章が実装されたとき、あの崖の上からギデオンたちが「レムギアの牙、いくぞ!」と出陣して、相棒使い魔と語り合いながらゲットレディするの、マジでちょっと泣きました。「これだ……これだよ……」って。雰囲気もすごく硬派で好みでした。古参としては、lov1のボスたちが飛び出してくるのはもう最の高です。特にゼウス。最初は偉そうなんだけど負けるとやっぱ優しいのね。あと、ラスボス戦で先代紅蓮の王たちが合流して、ボタン連打でかめはめ波を跳ね返すのも最高でした。リシ……ドゥクスさんで鍛えたパイタッチをメタ的に回収するのも感動ものです。エンディングはまあちょっとうん。せっかくだから次回書いて残そう。

 

と、そんな風に完成度の高いゲーム盤であるlov3ですが、この新しいゲーム性のあるゲームは、終了まで新しい問題に苦しめられたと思います。

それは……

民度

民度・オブ・プレイヤー

味方が1ミスでもしたらとにかく煽る、捨てゲする、ネットで嘲りにいく、晒す。

この1ミスというのはデッキ構築もカウントされていて、

「隣がキマハルだから、開始から捨てた」みたいな人すらいる。

「キマハルを一人でも減らすために仕方なくやっている。自分は正義だ!」みたいな。

lov3が終始戦っていた相手は「人間の限界」だと思っています。

私はいろいろ見てきて思うのですが、lov3をやっていた一部性格のきつい人たちというのは、たぶん相手に勝った瞬間よりも、味方が1ミスした瞬間に最高の喜びを感じている。

なぜなら、その瞬間に「全てが自分のせいではなくなる」と思っているから。

こいつ覚醒でユダ落としやがった、もう負け確定、何が起きても俺のせいじゃない、こいつをひたすらボコボコに煽れるぞ……ネットで晒してやろう……

たぶんその快楽指数が、勝利や昇格の快楽指数を超えている。

つまり、煽ったり晒すためにゲームをプレイしにきている。

妄想かな? 私もネット凸を食らったことは三度四度ありますが、ちょっと無理なタイプの人たちでした。あと10歳若かったら確実にlovと縁を切っていたでしょう。

そして人間というのは、自分の観測範囲でしか物事を測れません。

つまり「実際には強いデッキでも、その強さが理解できないで(無理と決めつけて)、煽る・捨てゲする」という問題があったように思います。

これ言うとランカーさんたちすら「……」ってなるんですけど、あの一世を風靡したデッキ……公式がNGワードにまで設定した「レナス」&「ラグナロク」、あれ、登場から最初の1週間はそこかしこで晒されてましたからね。「なんで30〇と90□しかいねーんだよ! 根元5枚帰れ」「こいつ頭沸いてる。だから捨てた」って。つまり、あのゲロゲロに強いデッキを、トッププレイヤーたちも見抜けなくて、その先駆者を思い込みで「戦犯」扱いしていた試合を捨てていた。一週間後には、そうやってた人らが軒並みレナスラグナロクになってたんだけど。レナスラグナロクは一例にすぎません。他の強力なデッキも理解されないまま、煽りや捨てゲの対象になっていた。捨てるような不寛容な人らが居着いているかぎり、その人らの想像力が及ぶ内でしか他者はデッキを組めないのです。カードゲームの自由度と矛盾します。

 

また、ゲームが上手い人=人間的にデキている人とも限らない。もちろんすごくデキているヒーローはいましたが、煽りや捨てを抑制できないまま、ゲームが上手いことだけで壇上に立つような人もいてしまいました。大会決勝に出たような人に、3回味方マッチして3回開幕から煽られたことがあります。大会やイベントでは、トッププレイヤーによる暴力予告や暴言が飛び交いました。

 

「ゲームはいいが、プレイヤーが……」

 

いつからか、lov3で定説になった言葉です。

lov3は運が悪かった……そうなのかもしれない。

けど、その運すらコントロールする施策が絶対に必要だと思います。

 

 

1、迷惑なお客に目をつけられない雰囲気作り

お金を払ってくれるお客さんは全員いい人?

そんなわけない。

私もお客さん商売していますが、脳のリソースのほとんどは全体の数%にすぎない問題あるお客さんに消費されます。残りのいいお客さんたちは、何人いても、なんの負担にも感じません。

フリーになってからはそういう「ヤバいお客さん」を最初にお断りすることで、全体のお仕事のクオリティを大幅に上げることに成功しました。しかも疲労もうんと減った。

ゲームはお客さんを選べない……そうでしょうか?

幸いゲーセンにはいろいろなゲームが並んでいます。暴れ回りたい、暴言を吐きたい、そういう目的でゲーセンに来ている人に嫌われるゲームを作って、他のゲームに押しつける流すのは全然アリだと思います。

思い出すのは、ボーダーブレイクの稼動から数年の2ちゃんねる

lovの板は常時「は? バカしね」「ゲームやめろ」「エンジェルとサキュを同列に扱ってる時点でゴミ」「玄武当たるとか雑魚すぎ」と、短文かつ暴言、いかにまともに話したい相手を不快にさせるか競い合っているような状態でした。

ところが新たにできたボダの板は、大学のサークルの部室かってぐらい穏やか・相談・啓蒙・ネタレスの笑いで満ちていた。ちょっと不自然なぐらい、雰囲気がよかった。……ネットコミュニティ管理のプロを2人ぐらい、いい雰囲気作りの専門対応員として常駐させていたんじゃないかと思うぐらい。ほんっっっとうに同じアケゲでどうしてここまで違うんだと思うぐらい、スレの雰囲気・方向性が違うんです。私のずれたAAを叩くどころかスッと直してくれるヌクモリティでした。

 

ここに「誰かを攻撃したい」よろしくない人が来たとする。いっつも図書館で若い司書さん捕まえていびってる、そのために来てるご老体のような。平日昼間の図書館にはいっぱいいるぞ。二つの本スレを見て、どっちのゲームをやるでしょうか。lovに来ちゃうでしょ! というか、ボダスレの和やかな雰囲気に対する忌避感がすごいと思います。男性が、ファンシーキャラで彩られたミスドに一人で入るのが抵抗あるように(ミスドは男除けのために、わざとやっているのだと商学部で習いました)。

 

実際、「早押しクイズ Answer×Answer」と「ガンダムマキシマムブースト」が並んでいたら、やべえやつは絶対ガンダムやるでしょ。Answer×Answerの極めて良識的なハード・ソフト両面のデザインが、吸尊衝動を本能的に遠ざけるのです。

 

具体的な解決作があげられないのが悲しいですが、lovが一手に問題児たちを抱える場所になる必要はないと思います。

 

2、迷惑なお客は出禁

スクエニさんの規定か何かで、一人のプレイヤーを無期限凍結するためにも稟議を通さないといけないとかあるのかもしれませんが、もうやっちゃえ、どこまでも早くやってしまえ。もし誤解だったのなら凍結解除すればいいんだから。

ボダはそこが、めちゃくちゃ早い。

覚えているのは、ボダで談合動画が上がった後の対応です。

コア防衛に行った撮影者を、味方がラドゥガ(ショットガン)で何度も頭を撃って、ノックバックさせようとしているんですね。談合先の人のコア攻撃が成功するように。言い逃れのできない利敵行為です。

この動画がニコニコ動画に上がって、わずか二日半後。

そのラドゥガで撃っていたプレイヤーは無期限凍結となりましたこのときのSNSの反応は、大喝采です。「よくやった!」。「BANされた人がかわいそう」なんてのは本当に一つも見ませんでした。

つまりボダって、利敵行為証明=即凍結 が当たり前なんです。

運営が悪意には強く対応することがわかりきってるから、安心してプレイできる。自分らの襟もただすことになる。そういうのはあると思います。

 

3、サブカ対策

 いわゆる初心者狩り。もちろん防止用に称号とかアバターがあるのですが、そういうのすら投げ打って、「弱いものいじめしてスカッとしたい」卑しい人らを防げない……。アホかい、一人でビールでも飲んで寝とけ。犠牲になる新規さんらは、ストレス解消のサンドバッグにされて、当然定着しない。

も、もういっそのこと……「新規さん接待専用極秘部署」作っちゃえばどうだろう。冗談みたいな話だけど、運営なり雇われ業者なりが朝から晩までブロンズ~シルバーの人の相手として、手ほどきしつつ、接戦を演じて、うまく負け続けてあげれば、新規さんは定着するような気がする。シルバーまでは、一般のプレイヤーはその極秘部署の人間たちとしかマッチしない。これならサブカ野郎と新規さんが戦いあうこともないし。1日ごとに部署の人はIC作り直すかして。そういう接待プレイ専用の会社作りたい。

lov4はついにアニメ化も控えてるわけだから、この機を、この機の新規さん定着を絶対に逃すでない、逃すでないぞ……!

 

 

 

もちろん、マルチプレイは良い面もあった。

1対1の時よりも味方運という運要素が強くなったので、「次は勝てるかも」とプレイを継続する心理的ハードルが低かった。不思議のダンジョン……最近ではダンジョンメーカーも「次はもっといい運に巡り会えるかも」と思うから止まらない。気がつくとすごい時間が経っている。

 

それに、私の場合は1~2までで5年もやっていたので、「会ったこともないし、ネットにいるかどうかも知らないけど、よくマッチして覚えている人」もけっこういた。

今回最初にあげたスライム!さんもそうだし、他にも福岡の……私と同じく「大海の巨鯨」をつけているFFTの神殿騎士のお名前の人なんかも、マッチするたびにライバルに思っていた。「今、〇〇さんと一緒に戦ってる!」なんてのはかなり興奮した。3からの人でも、ファンアート関係で見知っている人とかと味方マッチするとすごく燃えた。

ああ、生きている――――って。ほぅ

ギルド演習も準備が大変だったけど、休日の交流会として楽しかった。

4では、加えて店内対戦モードが復活するといいなあ。

 

ただ、3の最後らへんの運営まで無かった事にしちゃダメだと思う。

完全に、有耶無耶にしていきましょう、忘れてくださいって感じだけど。

この文量を毎日1つずつあげてきた私としては、ちょっとよくわからない領域でもあるし。(6日継続中)

次回、そういう方面で最終回。

 

つづく!

lov10周年おめでとうありがとう その3

lov10周年その3。

(このブログで言うⅡはRe:2を、ⅢはRe:3を含みます)

 

 2009年の10月27日、lovⅡが稼動した。

lov1の稼動からわずか1年と3ヶ月の、スピード大型バージョンアップ。

lov10年の歴史といえど、1は1年と3ヶ月しかなかったのだ。

これはもう、1を作りながらずっと2を作っていたと言(略)

 

冗談とも言い切れない話で、もしかしたらコンセプトに

「1弾ごとに1年半ぐらい遊んでもらう。大型バージョンアップは一年半毎」

みたいな設計思想があったのかもしれない。

それならver1.0~1.1が「第一弾基本セット」で(1.1でやっと各種族属性が出揃った感じからも、本当は.1.1までを1.0としてリリースしたかったのではないか)、1.2~1.4までのカード追加が毎回微々たるものだったのにも納得がいく。それに、他者だけどマジックアカデミーとかそれぐらいの早さでナンバリングを更新していたし。

 

なんでこんな妄想を垂れ流すかというと、lovⅡはlov1とけっこう違ったからだ。

「拡散攻撃」という第三の使い魔が出た、USを3つ選んで戦うようになった、などのシステム的な違いがあるが……それ以上に全体の「雰囲気」が。

その「雰囲気変更」に対する、少しの戸惑いを記しておきたい。

 

lov1は「重たい赤と黒」の重厚感溢れるダークファンタジーだったが、

lovⅡは、なんか全体的にキラッキラしていた。輝いていた。カード枠、カード絵、ゲスト様たち……サンシャイン。シャイニーカラーズ。

この戸惑いは少なからずlov.snsで議論になり「ダークファンタジーから、スクエニ大戦になった」「スクエニスマブラかな?」などと皆が新たな言葉を探し、生んでいた。

 

というのも、Ⅱ稼動開始時のゲストはすさまじい。

なんとあの開闢の祖である「ファイナルファンタジー」のⅣから、エッジ、カイン、リディア、ゴルベーザと四天王。

古豪である「ロマンシング・サガ2」から七英雄

さらに、なんと他社からアナログカードゲームであるにも関わらず、TCGの始祖「マジック・ザ・ギャザリング」。

 

他社ゲスト……それもMTGなんていう、客層的には競合であるようなところとよくコラボできたものだ。これはアケゲ勢でない友人たちも「え? シヴ山をゲームで動かせるの?」「バッパラ(バードオブパラダイス。極楽鳥)で殴れるの?」と興味をひいていたほど。ま、まあ、問題は、MTG勢のその性能だったんだけど……

 

そう、その性能。

スクエニからのゲストは、めちゃくちゃ強かった。七英雄~FF4から使いたいゲストを1体選んで核にして、それをlovの使い魔で補佐しましょうって感じのゲーム性だった。

「今、スクエニのゲスト1枚も入らない(で戦える)デッキあるかな?」

SNSで誰かが言っていたが、確かにその通りだった。lov1の頃のゲストは、好きならば使いましょうという程度で必須級ではなかったが、lovⅡで大きな不利をもらわずに戦うためには、強力なスクエニゲストを1枚は投入しておく必要があったのだ。だから、「スクエニ大戦」「スクエニスマブラ」。言い得て妙だ。こう言われた背景には、MTGからのゲストがどうすんだこれってレベルで弱かったこともある。lov4でMTG単称号「ウィザード」をつけている人は、間違いなく強い。腕も心も鋼のように。

このスクエニ大戦の傾向は、この後に出てくるFF11からカムラナート・エルドナーシュ・闇の王、ロマサガ3から四魔貴族、FF6からケフカ、VPからレナスレナスレナスレナスレナス、聖剣伝説2からポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイポポイあーらよっとポポイポポイポポイポポイポポポポイポポイポポイポポイポポポあーらよっあーらあーらポイポポイポポイポポイポポポポポイポポイポポイポポイポポポポイポポイポポイポポイポポイFF9からエーコ、FFモンスターズからモーグリ、FF14からヤシュトラ……という風に、Re:2終了までブレることなく続いた。

もっとも、並行して追加されていく「三国志大戦」「ブレイブルー」「ザ・キングオブファイターズ」「魔法使いの夜」からの他社ゲストもぶち切れてるぐらいに強かったので、スクエニ大戦」というよりは「ゲスト大戦」の方にシフトしていったが。構想として「アケゲ界のスマブラに、俺はなる」があったかことは間違いないだろう。

 

lov2.0に焦点を戻す。

内容面に触れておくと、かなりゲームスピードが早くなった。

というのも、lovⅡ稼動当初は「HPはコストで一律」という変更がなされ、結果的にlov1で言うならばHP偏重のステータスになったからだ。④さんやトリトン的な。lov1~2はちょっとHPが高いよりもちょっとdefが高い方がうんと耐久力があったゲームなので、HP偏重になったことで「あっという間に倒せる」「あっという間に死滅する」、そういうゲームテンポになった。今まで7発で倒れていたようなところが、5発で倒れる程度になったのは、体感スピードの高速化・シビア化としてかなり大きい。溶ける溶ける。

 

さらに、これはわりとすぐに「対処法」が公式から用意されはするのだが……

画面が近くなった。lov1の頃よりも自分の部隊にカメラが接近しており、自分の子らのグラフィックはよく見えるが、肝心の敵部隊が画面に入りにくいという仕様で始まった。時に、殴っている相手・殴ってきている相手が画面の外にいて見えないのだ。 

これは大味にもほどがある、改悪だ、ということで不満が爆発、ややして「黄色ボタンを長押しするとカメラがlov1の時と同等に遠くに固定されます」というシステムができた。

うーん。うーん。うううううん。

これ「カメラが近いままだとパニクってる間に終わる」「カメラを遠くにしてやっと普通の対戦ゲーム」「カメラ遠vs近なら、遠の圧勝」ぐらいだったと思う。

にもかかわらず、デフォルトは「カメラ近」のまま。そして追加された機能であるため遊び方ガイドにも切りかえ方が書いていない……おまけに、なぜか次のRe:2の遊び方ガイドにも書いていない。2.5公式ガイドブックにも書いていない。つまり一人でプレイを始めた初心者さんは、ずっと「カメラ近」のまま狩られ……遊び続ける仕様だったのだ……誰かが教えてあげない限り。

少し、開発の独特のゲーム観を垣間見る。

ポリゴンモデルとそのアクションを、とにかくはっきり見せたかったのだろう。初心者さんたちもその方が喜ぶだろうと思って。

一言にゲームといっても、高い競技性あってこそと考えるクリエイターもいれば、映画の登場人物を動かせるようなおもしろ体験だけで楽しいでしょと考えるクリエイターもいる。前者はスポーツ的な捉え方で、後者はテーマパーク的な捉え方だ。lov2の頃は、ゲスト大戦だったことも考えて後者の設計思想寄りだったと思う。ポポイ。あーらよっと。太鼓の達人のようなゲームならともかく、それが三国志大戦ボーダーブレイクと並んでハードユーザーを取り合うゲームに適していたかは、少し怪しく感じる。この頃に比べたら、3以降はゲーム性が大きく変わったものの、スポーツ的になったと思う。

 

そしてⅡショックはそれだけではなかった。

超獣と亜人→人獣に。

lov3ストモで超獣メインのバルドヒルダから超獣ニーズヘッグ、亜人メインの琥珀・黒曜から亜人メフィストが出てきたのは、ここが元ネタです。これはまあ、いいのだけど。

機甲→消滅(1の機甲たちは海種として使えるが、Ⅱでの追加はなし)。

これがなんとも。

機甲はlov1の頃に存在感を放っていた人気種族だったので、Ⅱになって種族が消滅してしまったことは波紋を呼んだ。

開発は少しこの機甲の取り扱いに手間取った感じ。Ⅱ初期のイベントアナウンスでは「格種族に機甲っぽい使い魔を出す」という旨を発表した。実際、神族の2.1ではドミニオン、ケルブといったメカっぽい使い魔が登場している。その後もソロネが追加されたり。ただ、lov1機甲ファンは「無骨なデネブ、リゲル、ベガ(ミラ)系で、また轢き潰したい」人たちが多数派だったようで、各種族にちょいちょいメカっぽいのが現われる程度では満足しなかった。verR2.2再征では機甲の盟主となったポセイドンがlov1機甲の改修ver「テンペスタ」「フォッサ」「イヌダンテム」「デルビウム」を海種にひきつれて登場したが、それは2012年の10/31。Ⅱの稼動から3年後のことであり、そして10ヶ月の後にはlovⅢが開始されるタイミングだった。

だからlov4に最初からリゲルやミラがいたのは、機甲好きだった人たちが喜んでいて本当によかったなぁ。Ⅲでも終わり頃にベガやツバーンが追加されたけど、ぜひともそこからの流れでlov4にもどしどしお馴染みの機甲が登場してほしい。アルタイルとか……で、最凶のSR“④さん”とか……追加されていいんやで……? Y←ミザール

 

あと、地味にこれも記録しておくべきだろう。

海種にはメガロドンっていう撃ピンダメの10コス鮫がいて、お前ブルーシャークかよって目をむいたんだけど、それは置いといて……

ペロッ……「これは海種……じゃない……!」ショック。

lov1には各種族に持ち味があって、神族は速さ+ピンダメ、魔種は中速+複数攻撃、不死は遅い+トリッキーみたいに。海種は「速い+トリッキー」な感じだったのだけど、lov2の海種は「遅い+戦闘」と言わんばかりの、質実剛健な種族に180度方向転換していた。2速Wシールド・拡散攻撃のスービエから始まるデッキ構築。

わだつみみずちの4速ですいすいと戦場を駆けて単スマをぶちこむことを生きがいとしていた海使いたちは、困惑。「こ、これは……海種ってなってるけど、機甲やないか……?」

lov1で海種単2400勝『海皇』の称号を持つ「この人と言えば海」という海トップランカーが、「海種使いますね」と言ってわだつみ&神族4枚をぶんまわしていたのは衝撃的ながらも、気持ちとしてはわかった。いやそれ海種じゃなくて混種だけど。

まあ、lov1海種がコンセプトとして成立していなかったかもしれないから、仕方ないのかもしれないけど。~海種という種族はない、わだつみとみずちという種族がいるだけだ~

ナンバリングが変わったときに自分の推しキャラが消える、積み重ねてきたものが無になる、そういうのはなるべく避けたいところ。ぷよぷよフィーバーマジックアカデミーアイドルマスターが、そういう「刷新ついでのリストラ問題」でけっこう苦しんでいた。

 

lovⅡ~Re:2というのは

・ゲスト大戦

・ぶっこわれ大戦

・『さらに』の文化

の3行で要点を押えることができる。

 

・ゲスト大戦

すでに説明した通り。ゲストは絶妙に使いやすいスペック、通常使い魔より1ランク2ランク強い技で戦場の中心にいた。

 

・ぶっこわれ大戦

lov1や2のころのバランス調整に比べたら、lov4のバランスは1000倍マシである。

見ろ……lov2までを生きぬいてきたやつらだ……面構えが違う。

3も、途中からぶん投げられるまでは全然良かった。

どう言えば伝わるかな……

lov2は、lov3で例えるなら常にリリースされてくるのがホケベル級、【】アーサー級、【】清明級だったという感じ。実際にはそれらどころじゃなくて強いやつもいた。

古参なら無言の内に通じ合う概念だが、リリース、即修正、謝罪劇、そういうのの繰り返しの中で

(lovって、動作確認以上のテストプレイしてるの……?)

と思った人は多かった模様。ワーライオン。ポポイ。レナス。ボーンホイール。

そしていつしか揶揄されるようになった「終わらない有料βテスト」。

これ、lov4になってからは全然言われなくなったよね。すごい進化を実感するぞ。

ただ、lov2までの開発のテンションとしては「ぶっ壊れていてもいいじゃん、その方がカード欲しがってもらえるし」みたいなのもあったのかもしれない。

ぶっ壊れたゲストが出る→普及したころに下方修正 というのは何度も何度もlovⅡで繰り返された手法で、ドラゴンボールのパワーインフレのように、ぶっ壊れゲストの次はもっとぶっ壊れたゲストが出てきて、「前のゲスト下方する必要なかったんじゃ……」と言われる感じ。まあ、目玉カードはぶっ壊しておけよ、と。そのぶっ壊れにつぐぶっ壊れパワーインフレが、ある時ついに限界を超えた。

 

あーらよっと

 

ver2.5(実質ver2.3)

「半蔵」「聖剣伝説2 ポポイ」「VP レナス」。

文字を見ているだけで震えが止まらない。

1体ずつが、地球を一人でぶっ壊す力を持った使い魔たちなのである。

相手の使い魔を破壊するというよりは、その強大すぎる力は管理者側……ゲームバランスとか、はては筐体を超えてアクティブユーザー数とか、そういうものすら破壊する力を持った使い魔たちだったのだ。まさにオーバーキル。

 

服部半蔵。「天誅活殺……!」

この使い魔は単純と言えば単純。

こいつの技を相手部隊にぶっかけると、相手は超敏感肌になって、どんな攻撃でも固定ダメージ25を追加でもらうようになる。あ、やっぱり意味がわからないな。

「全属性の弱点を付与する(デメリットなし)」みたいな禁断の技だ。

しかもたったの15コス使い魔なので回転率がいい。常に撃てる。

さらにゲートの中ではWリジェネとW単スマというサポートを放つ。

全種族に出張させない理由がないカードだった。

 

ポポイは……

今でも夢としか思えないのだが……

あれ、本当に現実だったのかな……?

異世界の扉を開いてなかったかな……?

だって……

いや、でも……

全国各地に

「筐体に座って、全く見えない敵らに一方的にボコボコにされ続けて、見えないままエクセレントを取られて、負けて、コンテニューのお金を払っている人」

が大量発生したのだ。

ポポイの技というのは「自部隊を全員透明にする。さらにステータスをatk+20、def+20する。12秒間」というものだった。

「あーらよっと」と言って、画面を空っぽに、部隊全員を完全に消すのだ。

この透明化は、敵を殴ろうと解けず、敵に殴られたり技を撃たれたりしても解けない。ディスペル系の技を撃たれない限り解けないのだ。そしてこの+20+20という能力上昇値は、普通に種族号令並に高い。そして効果時間も長い。さらに種族号令ではなかったので、全種族(全デッキ)に当然に入った。ポポイ半蔵から始まる全デッキ構築。

「あーらよっと」「あーらよっと」

お互い完全に透明になりながら、

見えない敵を『第六感』で感知して殴り合う……

「久々にlov覗いたら、何もいない空間に攻撃しようとしてて宗教っぽかった」とは、当時のsnsに投稿された内容である。

 

再現は簡単なんだよな。

 

いくぞ、「あーらよっと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見える?

今俺の部隊が、あなたの部隊を左右から取り囲んだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わかる?

今俺の部隊が、あなたの部隊を左右からボコボコにスマッシュしてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EXCELLENT!

はい全滅、ほぼ無傷で私の勝ち! 居残って石割るね!

 

アカネちゃん「やめたら? このゲーム」

 

www.youtube.com

さらに、まだあるんですよ。

lov1~2というのは相手の弱点属性をついてなんぼのゲームである。

しかしポポイは「ガード」というスキルを持っていて、弱点属性が存在しなかった。

「ガード」はその前のverから存在したが、10コストや15コスト、しかも戦闘的な技を持たない使い魔に少しゲタを履かせるために存在していたスキルだ。

しかしポポイは中コストの4速。ステータスも全然悪くない。技は最強の三乗。なぜ、ガードを持っている……? というか、サーチとWゲートも持っているって、何か……世界の破壊者にして創造者?

これが確か、一ヶ月以上放置されたんだよなぁ……

lov1.0からずっとlovを触り続けていた私だったが、さすがにこのポポイ大戦は呆れてしまい、以後3ヶ月ほど触らなかった。

小1ぐらいのころ、友人のゲームボーイの将棋ソフトをやったことがあるのだが、あれは相手のレベルが20を超えていくと駒がどんどん見えなくなっていって、レベル24だかでは「相手の全駒が見えない」(取った・取られたときだけわかる)という芳ばしいゲームがあった。あれを思い出した。

 

聞いてよアカネちゃん……神族はポポイだけじゃなかったんだよ。

「せやな」

レナス。レェナスゥ?とフレイさんのボイスで叱ってやりたい存在。

「わかる」

この子の壊れ具合はシンプルで、「4速シールド」だ。

普通なら3速以下にしかつかないシールドを、なぜか4速が持っている。

しかもステータスも技も戦闘向きで強い。僕の考えた最強のヴァルキュリアだった。

lov3や4で例えるなら……

30コスアタッカーで根元1パン、スピードアップ×2、レンジアップ、ツインアタック、そんな感じ。なんだそれは。

何でもガンダムに例えて悪いが、

生え抜き使い魔立ちはザクⅡ、

ゲストたちはZガンダム

半蔵、ポポイ、レナスはサイコガンダムmk2、ラフレシアクイン・マンサ

ゲストたちですら、流れ弾に当たって死滅するレベルである。

 

これがver2.5(実質ver2.2)の話。

これは、ver2.6(実質ver2.3)稼動直前の12月5日、ファンフェスティバルで、謝罪会見を引き起こすはめになった。「えー……ぶっ壊れと呼ばれるものがあったのは……認めます」。大丈夫、「やらかしちゃった」みたいな感じで笑いとブーイングの中イベントは進んだ。司会のfan114さんがユーザー側に立って「ポポイ。レナス。なんすかあれ?」とズケズケいく姿勢が、うまく笑いをとりもった感じだ。リスクマネジメントが上手い!

以後の経過は……

2010 12/8 ver2.6

2011 7/26 verR2.0 降魔システム搭載。USも3つから2つに。

2012 1/19 verR2.1

2012 10/31 verR2.2

この間、結局壊れてた連中はあげればきりがないので省略……

1体だけ言及させていただくと、謝罪会見のすぐ後に登場したボーンホイール

これなー

ごめん、だめ。

ボンホだけは、ポポイみたいな笑い話にすらできない。

あれは下らなかった。

人類の歴史700万年を、一気に類人猿に戻す文明の破壊だった。

虚無。ゲー無。

格闘ゲームで例えるなら「このキャラの立ち中キックは、1発で相手の体力ゲージを99%減らす。しかしKOには使えないという弱点がある」っていう存在、バランスの取り方。成立はしている(?)し、一長一短でもある(?)が、それ面白いか? って。それまで鍛えて来た腕前も何も関係ないし。何を言ってもきつくなってしまうから、ここで切り上げます。

見ろ、lov2までを生きぬいてきたやつらだ。

面構えが違う。

 

・「さらに」の文化

強い技はとにかく盛られていたので、

「敵1体に撃属性の大ダメージを与える。さらに、移動速度を下げる。さらに、この技は使用するごとに効果が上がる」……という風に長かった。文の長さが技の強さ、とりあえず長いの使っておけ、みたいに私の周囲ではネタにされていた。

友人が言った「ゲストたちは滅茶苦茶長いから、もう『この技を使うと相手より優勢になる』でよくないっすか?」は金言だと思う。本質を見抜いている。

 

 

 ***

 

 

もちろん、lovⅡもいいところはあった。(デジャブ)

まず、ストーリーモード。稼動開始時から最後まで遊べた。ひいっ

(これを読んでいたlov4開発のみなさんの目つきが怖くなる瞬間)

2のストーリーモードはノーマルは超簡単(4のノーマルは比してかなり難しい)、

さらにやり込み要素が豊富で、

特に難易度ベリーハードは「クリアできたら凄い」という次元。

ベリーハード九尾とか、動画を観て勉強し、研究し、

針の穴を通しまくる操作を超えないと無理だ。

だからlov2にはストモ高難易度攻略を生きがいとする「ストモ勢」がいたのだ。

 

あと、賛否の混ざる点で「ダークファンタジー(?)」。

まずlovⅡは設定として、lov1をクリアしたプレイヤーが封印の眠りについた後、2年経って「新たな敵が現われ、使い魔たちも凶暴化した」という設定の世界観である。

つまり「lov1の使い魔は格下」という文脈が確かにあるのだ。

lov2の使い魔のほとんどは地球の様々な地域の神話に登場する神様クラスであり、神話大戦の様相。lov1のころにいた「オーク」とかでは力不足とされ、2ではそれらも「マッドオーク」のように下駄をはかせてもらっている。

種族ではなく個として力を持つ神様・英雄たちを使い魔にすることで、人型がうんと増えた。怪物的な使い魔はかなり数を減らした。

そして那須与一宮本武蔵のように女体化されるのも平常運転、絵柄自体もラノベ直球のような絵柄が混ざるようになった。特にSPカードロッドはロリっぽいセクシーカード祭であり、あれ、ゲストとか関係無しに、ダークファンタジーとはけっこう違うところに来たなって感じになった。

ロードオブヴァーミリオン公式資料集」を持っている人は、P109を開けてみるといい。 けっこう違う(語彙消失)。当時はガラケーのポチポチゲー(自称カードゲーム)が流行っていたころで、その頃の画風に近い。

……3になる手前ぐらいの頃に、絵を描く先輩がうちに遊びにきたことがあった。

ずらっと並んだlov画集の白・黒を手に取り「すっげえ!」と言った後、画集銀を手に取った。銀はRe:2の最後。もう、どこをめくってもアニメ調な露出の多い女の子乱舞な巻である。「……? これ、同じゲーム?」マジで言った。やっぱそう思うよね。

lov3、3.0はそれに比べればかなり硬派な装いでスタートしたので、私はほっと旨を撫で下ろした次第である。lov4についてはもっと統一感のある感じで怪獣系も多く復活したので、私としては相当嬉しい。

 

三年半にわたって続いたlovⅡは、

最後はゲストでも美少女でもなく異常な上方修正を食らったカニが、相手の動きをとめきってオート戦闘のごとく轢き潰すという番狂わせの天下統一を迎える。蟹6。

 

2013年の4月ごろだったか。

公式からアナウンスが入る。

「lov3になります。ゲーム性が根本から変わります」

 

lov界は再び揺れた。

lovとは……何なのだ!?

 

つづく!

lov10周年おめでとうありがとう その2

lov10周年その2

 

マックの女子高生が「lovってどんなゲーム?」って友達に聞いてたの。

するとさ「ゲスト盛りだくさんのIP(知的財産)大戦でしょ!」って言って、

周りで裏ダブチ食べてた人たちが立ち上がって拍手……

 

んなわけあるか! そんな女子高生も衆人環視もあたら怖いわ!

今日は前回に続いて、ゲストやらlov2に入る直前までの思い出。

 

今ではlovも、lovと何やら関係がありそうなサヴァスロも、

「自社内外からゲストがやってくるゲーム」っていう当然の認識があると思う。

ただ、lovの出発点にそういう色づけはなかった。

ゲストが全く無い回もlov1にはあったし、あったとしても自社ゲストのみ。

他社からもゲストが参戦するなんていう革命的なことが起きたのは、lov2からだ。

 

もう一度、lov1が稼動した2008年の6月18日に戻ってみる。

前回お話ししたような波瀾万丈の門出を迎えたlov1.0は、ゲストキャラはいなかった。

ゲストの概念が少し違ったような気もする。

っていうのは「ゲスト絵描き」さんだったというか。

例えば、ffのメインアートでお馴染みの天野喜孝先生は1.0にオーディンで参加されていたけど、以後は1枚も描かれていない。

グレンデルで参加されていたffメインアートの野村哲也先生、ニーズヘッグで参加されていたスポーン作者のトッド・マクファーレン先生もそうだ。

つまり、「常駐イラストレーター」としてlov世界の幹を構築していくエースクリエイターたちと、「招待参加イラストレーター」としてlovで1~2枚描かれるスタークリエイターたちが混在していた。

メインモニターのプロモでは後者の名前がデデドンッって出ていたのがお約束なので、そういう意味では最初期の「ゲスト」という言葉は後者を指していたように思う。

キム・ヒョンテ氏が参加してる!『ウィッチ』ほしいいいいい!」と兄貴は飛びついたし、私だって「新暗行御史梁慶一先生のお名前をここで見るとは!」と驚いたものだ。……新暗行御史は荒廃した中世~近世ファンタジー韓国を、バーサーカーじみたヒロインと知恵者の主人公男性が征く、私の大好きな漫画である。だからバーサーカー(後のソエル)は、どことなくアジアンテイストだったのよ。

 

さて、そんなlovに「ゲストキャラクター」が現われたのは10月、ver1.1だった。

ヴァルキリープロファイルから「レナス」「フレイ」「ブラムス」「レザード」、ドラッグオンドラグーンから「カイム」「アンヘル」「レオナール」「アリオーシュ」が参戦。VP2が2年前に出ていたので新旧認知もめでたく、「レナス掘り」が発生することになった。なお一番凶悪な性能をしていたのはブラムス。「不死セレブ」っていう、全デッキに対してわずかに有利つくんじゃないのっていう凶悪デッキで暴れ回った。

衝撃度という意味では、当時にしてもそれほどだったかもしれない。

ゲストがお馴染みに「ざわざわ」し出すのは、次のver1.2からだ。

 

なお、lov1~2の頃の追加ペースは今とはかなり異なっていた。

lov1は「3ヶ月毎に、各種族5枚ほど追加」というペース。

種族は7種族、機甲だけ追加が少なかったから3ヶ月毎に30枚ぐらい。

URというレアリティは存在していなかったので、

各種族SR0~1、 R1~2、C3~4って感じだった。

レナスなどのゲストキャラクターも、STではなくこの枠内での追加だった。

アリオーシュなんて、ゲストなのにCだからね。ほどよく強くて使いやすかったけど。

 

そう、レアリティ。

海種なんて1.2と1.3は「SRの追加はなかった」。信じられないっしょ!

……この頃のカード追加については「ブルーシャーク」との思い出がある。

ブルーシャーク……へへ、ブルーシャークよぅ……

海単称号を狙っていた私は技量もないのに海単で頑張っていたのだが、1.2の追加日には「苦しい海種の現状を打破する、強いカード追加されてくれ~!」と、大学帰りに掘りまくった。

集まったのはCローレライ、Cシュクラケン、Cナーガ、Cローレライ、R【憤怒】アルビオン

おいおい全員ダメそうだぞ……というか実際lov1を通してこの子ら全員相当ダメだったんだけど、私は「まだ海種SR引いてない! 海種SRが救世主となるはず!」と掘った。

というのも、その頃lovの荒れ放題な2ちゃんにまことしやかに「リーク」を流す者がいて、『新カード情報。海種SR:ブルーシャーク 10コス 撃ピンダメ』という、完全なデタラメが載っていたのだ。

撃ピンダメ(撃単体大ダメージ)の10コス……?

救世主じゃん……

ブルーシャーク引くまで帰れねえだろ……!

結論を言うと、ブルーシャークは存在していなかった。デマだったのだ!

ははは、追いかけていた瞬間こそが幸せの『青い鳥』にちなんでブルーだったのかい?

書いた人は名乗り出てください。店内対戦で決着を……

 

店内対戦! そういうのもあったな!(話があちこちとんですまない)

lov1~2は1対1の対戦ゲームだったので、店内対戦という当時のアケゲ的には当然の機能が当然にあった。当然、オフ会やらお稽古やらに大人気。ファンイベントや全国大会観戦の帰りに「ちょっと一戦やろう」という流れになったものだ。

この記事は「記録」の意味合いでもやっているので、店内対戦についてももう一つ言及しておこう。

ひ、ひとりで、筐体を2台使って、店内対戦モードで、「主人公&使い魔のレベル上げ」や「主人公の耐性上げ」をする猛者もいたのら~!(地獄の光景)

主人公レベル制については前回お話しした通り。ただ、CPUよりも敵プレイヤーの使い魔をしばきまくった方が経験値の入りがよかったので、2台占有という剛腕に頼る者もいた。他のお客さんが来たらやめましょう。

……前回言い忘れていたが、主人公の数値的な成長曲線は「謎」の一言で、同じリシアlv20同士でもステータスはけっこう違っていた。同レベルなのにdefが3や4違うということが普通にあった。みんな「強い主人公を作る」ために成長条件の謎を解明しようとしていた。結局わからずじまいだったが。

それは『主人公の耐性上げ』も同様で……

なんじゃい『主人公の耐性上げ』って?

主人公は、各攻撃属性について「相手を死滅させた使い魔の攻撃属性と同じ属性に、耐性がつきやすい」というものがあったのだ。

例えばオーディン(雷30コス)でキルをとりまくっていた人は、主人公の「雷耐性」がレベルアップ時にちょびちょび伸びていく。

純粋に海単を使っていたならば「雷属性の攻撃」を持つ使い魔は絶対にいないので、いくらレベルが上がっても雷耐性は0%のままだった。

この耐性は「次のレベルアップまでに取ったキル数(または累計キル数)」と相関関係があったようで、なんとなく勝利を繰り返してレベルアップするよりも、敵をキルしまくってレベルアップした方が「伸びやすい」という噂(一応事実っぽい)があったのだ。

だから、店内対戦モードで2台使って片方をしばきまくるという恐ろしい儀式をする光景も、たまーにあったのである。全員ではないが、いなくもなかった。

主人公レベルも耐性も使い魔レベルもなくなったlov3以降は、本当に洗練されたと思う。

サヴァスロはある? めったなこと言うんじゃねえ!!!

サヴァスロは、育成も楽しい、アプリゲームなの(震え)

 

話を元に戻す。ゲストの話に。

レザードの攻撃モーションが異常に遅くて「スペックより弱かった」ことかい?

敵を攻撃範囲に入れてからふぁさっ……ってマントめくるから……

ああ、そうじゃない、1.2のクロちゃんの話だね。そうだねえ、あの子はねえ……

 

「lov1.2といえば」「クロだよね」と古参の記憶に残り続ける1.2。

ゲストキャラクターが物議を醸したバージョンだった。

ゲストキャラクターはゲーム『ラストレムナント』から「覇王」、漫画アニメ『黒神』から「クロ」。

黒神とは、当時ヤングガンガンスクエニ)で連載されていた「現代異能美少女バトル漫画」だ。

 

私もけっこう驚いた。

確認しておこう。lov1というのは「ゴブリン」「ガーゴイル」「ワイバーン」のような、怪獣種族大戦だったのだ。同じゲストキャラクターとはいえ、剣と魔法の世界から来たヴァルキリープロファイル黒神ではだいぶ違う。

私はヤングガンガンを読んでいた人間なのだが、当時のヤングガンガンというのは『すもももももも』『咲 Saki』とかが連載されていた、美少女系の漫画雑誌だった。その中では、黒神はハードめな格闘異能バトルものではあったが、マイクロミニでパンツはかないまま戦う感じ、やはりそういう側面もある漫画だった。私の感性からすると、雑誌の中において萌えとリョナな立ち位置にあったと思う。

一つ前のver1.1ではテティスですら「萌えかよ」「媚びたな」と言っていた熱血硬派紅蓮の王。このクロの参戦は、アニメ化するからとはいえ、けっこうしこりを残す結果となった。大多数は「はぁ?????」って感じだったが、当時のmixiみたいなやつ、lov.snsにはクロが好きで入って来た人も少数はいたからね。

間違いなく、自社ゲストとはいえ「lovのゲストはなんでもあり」の道を築いた一体だろう。北京で1匹の蝶が羽ばたけば、風は洋上で嵐となってニューヨークを襲う……そんな感じで、9年半前にクロが現われたことで歴史は改変され、昨日コードギアスコラボが発表された、そんな感じである。

「この枠」はいつからか「アニメ枠」と言われるようになり、以後、

まおゆう勇者魔王

ブラック★ロックシューター

とある魔術の禁書目録

進撃の巨人

WIXOSS

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか

楽園追放

ブブキブランキ

アフタヌーンコラボ

……という感じに、現在までたびたびlovのゲストの雰囲気として登場する。

何かと戦ってさえいれば現代モノだろうが未来モノだろうが突然に来てよし、

LOVったら度量が広い!

アアアアアアアアアアアアアアアアア!!!(絶叫)

「面白ければ(法律を犯さないかぎり)なんでもあり」は全創作家の真理だが、「なんでもありなら面白い」とは限らない、ガチ創作勢ならば一度はつきつけられる命題である。

あ、コードギアスは00年代に見たアニメでは間違いなく一番好きです。機動戦士ガンダムMSイグルーと良い勝負だけど、どっちか一つを選べと言われたらギアス1期の方を推しちゃうかな……

ギアス1期は、気合い入れすぎたために総集編が2回入り、地上波では「ラスト2話を残したまま終わる」、数ヶ月後のDVDで11話・12話を見てね!という悶絶でした。カウボーイ・ビバップもそういうことがあっただけに、伝説的作品の条件なのでしょうか。無理矢理尺つめこんで終わるよりは全然嬉しいけど。ギアス2期も1期ほどの神懸った完成度ではないだけで、アニメ自体は毎話とても面白い傑作レベルです。(超早口)

 

クロの登場で「この先、どうなるんだ……?」と少しざわざわしたものの……

 

……

 

ざわざわするわ。

 

連載漫画の1話目と2話目がベルセルクだったのに、3話目で画風統一されないまま咲 Sakiの面々が出てきたらよう!

んーーーーんーーーー 後発にグラブルさんっているじゃないっすか。あの人たちのやりおる所は、ゲスト呼んでも画風をグラブル調に馴染ませるんすよね。デレステはもちろん、コナンやカードキャプターさくらなんていう「無理だろ」っていうところまで、アニメ塗りじゃなくて厚塗りで出すんですよ。lovくんも……それぐらいしてくれて……いいんやで? な?

 

で、ざわざわしたものの、1.3ではゲストは「スターオーシャンシリーズ」「ファンタジーアースゼロ」とファンタジー路線に。ほっ。

 

補足しておくと、lov1の頃のゲストって、目立って強いカードってブラムスぐらいで、実に「普通」の範疇の強さだった。申し訳ないが、ガブリエセレスタもイセリアクイーンも、全然一線級ではなかったと思う。正直、lov1の神族は1.0の「オーディン・ペガサス・フェニックス・玄武・アヌビス」みたいなので完成されていて、以後の追加カードが入る余地は少なかったと思う。玄武をティファリス、アヌビスをブラフマーにして「撃ピンダメ2枚」にしようかってぐらいで。魔種は泣いていい。

 

また、ver1.3からは「エクストラコモン」という嬉しい券種が追加された。

これは赤枠・ホロ加工された過去verのコモンで、通常版に混ざってたまに出る感じ。

lov2~3の間は廃止されてしまったが、lov4ではボイスまで変わるEVRとして進化・復活している。

 

lov1の未洗練な部分はいろいろあったけれども、wikiに載ってないことを(二度と繰り返さないために)記憶の限り書いておくと、大会運営とver1.4追加が最大のことに思う。

 

まだ、大会運営のノウハウが未成熟で、2回の全国大会はけっこう問題があった。

まず店舗予選。

デッキ+サイドボード30コスを登録しての二本選手トーナメントだったが、

大会ルールの詰めが不十分だったり、

ゲーセンの大会運営スタッフがよくわかってなかったりで、

「主人公の武器属性を試合毎に変えていいかどうか」

「いきなりサイドボードの投入の可否」などが店舗でまちまちだった。

これらの問題は

・主武器属性を変えられない前提で登録していた人のデッキが大きく不利になる

・相手がよく使うデッキを誰かづてに聞いておけば、いきなりガンメタで挑める

・シードに入れた選手は、1回戦の相手のデッキを見て一方的にガンメタで挑める

というものだった。

……私が新宿の某店で出た全国大会予選では、

1回戦1試合目から

雷剣 ドワーフ(雷) シャーマン(雷) ローグ(雷)

という「海種絶対殺すデッキ」にやられた。

理屈で言うと、雷剣とオークが行きなりサイド・インしてるのがおかしい。

私が海種使ってることは知られてたっぽい。

私は相手のデッキなんて知るわけもなく、炎はアリオーシュだけでこれに挑んだ。

完全に0ー1状態からのスタートで、やっぱり負けた。

というか、ローグとシャーマンいてサイドボードにドワーフ入るかな(キレ気味)

こういう不満の残る大会ルールは2時代にはずんどこ改善されていく。

 

また、大会はルールだけでなく仕切りもいろいろとあった。

第一回全国大会決勝トーナメントは品川プリンスホテルステラボールという会場で行なわれたのだが、開場後2時間も待たされて結局「始発組しか入れない」「物販も無理」「申し訳ないけど、帰ってください」という惨事に。しかもこれ、この後の全国大会でも数回繰り返す。独歩でなくてもキレる。

この頃にツイッターがあったら100%大炎上してたと思う。アフィブログどもがここぞとばかりに叩きまくっていただろう。いや、叩かれて仕方ないレベルだったし。

lov3から(lov2末から?)は全国大会決勝は座席チケット制になり、こういう「行ったけど、帰ることに」「地方から出てきたけど、帰ることに」という悲しい結末は無くなった。ナイス進化である。

 

ver1.4追加の問題。

3ヶ月毎という早いペースでカード追加の進んでいたlov1は、稼動から約一年後の2009年7月にver1.4を稼動した。非常に珍しくゲストキャラはおらず、前述のゲスト絵描き的な感じで『黒執事』連載3年目だった枢やな先生が、使い魔「ナイトゴーント」を描かれた。ちなみに、枢やな先生は今34歳。9年前、25歳。黒執事連載開始時22歳。デビューは二十歳。強すぎる。

1.4は「ナイトゴーント」や「ミラ」など、海種絶対に許さないマンが押し寄せる硬派なバージョンだったが、稼動からたったの一ヶ月後である8月頭に

「10月27日に、lovⅡを稼動します」と告知があったのだ。

「1のカードは、Ⅱでも使えるようにする予定です」

 

予定!?

 

じゃあ、ナイトゴーントとかミラを手に入れても、すぐ使えなくなるの!?

大型バージョンアップをすでに二度経験していた三国志経験ロードらにより

「この言い方はね、使えなくなるよ」

と広まる。

実際、lovⅡでは「1のカードは、使える、使えはするが……技の溜まりは、30秒遅くなる!」という事実上死刑宣告の仕様変更が行なわれた。利根川か。

30秒遅くなるってどんなもん?というと、技の溜まり10秒だった10コスが40秒になったということである。必要時間4倍。むりくぼ。

それでもⅡで使われ続けた異常すぎるやつら(めざわり砲、重装、わだつみ、ミラ、ベガ)がいるが、その数枚らを除いて全てのカードは……眠りにつくはめになった……

 

この告知タイミングは、けっこう謎だった。

バージョン以降時の反応を見たかったから、早めに告知してくれた感じだろうか。

ただ「すぐ使えなくなりそう」という懸念から、

ver1.4が盛り上がっていたのは1ヶ月のみとなり、

lov史上で最も誰も遊ばない、掘らない、カードが出回っていないバージョンとなった。

2の大抵のカードよりも、1.4のナイトゴーントやミラの方が長らく高かった。たぶん今も。あと、1.4で追加されたEXCも、地味に流通量がほぼないコレクター商品だったりする。

もちろん、告知があと一ヶ月遅くても二ヶ月遅くても非難はあっただろうが、稼動から1月で「その新カードら、使えなくなるかも」という告知が来たのは、掘りまくった人々は心象として「やられた」感すらあった。

そしてこのlovの閑散期、2009年の4月よりロケテをしていたセガの黒船が、9月9日に本稼働を開始する。そう、来年で10周年、間もなく家庭用が出てしまうキラータイトルボーダーブレイク」だ。

こいつがどれだけ強力なライバルとなるかというと……

シャアが専用ザクで漂ってると、アムロガンダムがやってきた感じ。

クワトロがレコア口説いてたら、ハマーンキュベレイが飛んできた感じ。

 

思い出深いことも書ききっておこう。

lov2~3のSPカードロット、lov4からのヴァーミリオンプライズ企画に相当するものが、lov1にもあった。

その名も「ピローキャンペーン」。

性能は同じものの絵が違う、SPサキュバス、SPバハムート、SPオーディンが抽選で当たった。

これの応募方法は……

キャンペーン時期のピローに当たりマークが「印刷」されていて(シールではない)、それを「ハサミで切り取り」「ハガキに貼って」「宛先住所を書いて」「切手を貼って送る」という、2018年のロード立ちが聞いたら「昭和……!!」と目を丸くする仕様だった。平成20年代です!!!

だから私たちはピローを持って帰って、はさみでチョキチョキして、ハガキにセロテープで1枚ずつ貼っていって、切っ手貼って、「当たりますように」と送ったのだ。不便だったというよりも、私は面白かった。たまにゲーセンのピロー捨てに当りピローが捨てられてて「へへへ……2つもあったぜ……」とお宝を見つけたりもしていた。ピローがこういうキャンペーンだったから、当然ピローポイントというシステムもなかった。あれは2の中盤、初めてURが登場したバージョンからだったと思う。

lov1.3には処刑人(後のベス・ピノ)という使い魔がいたが、彼女がハサミ二つで戦っている姿を見ると、「あーこいつはピロー経験者だわー」って気がする。しない。

 

 

 ***

 

 

1.4稼動から三ヶ月後。

2009年の10月27日、lovⅡが稼動する。

その日、私は朝から高田馬場BIGBOXのゲーセンにいた。

掘りまくるロード達の背後には、柴プロデューサーまでいた。

 

正直に言って、lov1の頃は中の上ぐらいの腕前の自負はあった。

日本で10人しか確認されていない「海単800勝称号」の一人だったからだ。

私がずっとつけてる「大海の巨鯨」ってやつ。lov4で色戻って嬉しいやつ。

lov1の海単はかなりしんどい部類で(主に機甲が悪い)、

ストイックに精度を高めていかないと勝利はしんどかった。

何度も言うけど、

攻撃号令はなくピンダメも乏しいという自殺志願者じみた種族だったからだ。

「海種という種族があるのではない。わだつみという種族があるだけである」

ってlovSNSで見たことがあるけど、本当にその通りだったと思う。

わだつみとみずちの単体性能だけでなんとかする種族だった。

わだつみと同じく最大コストであるテティスも強かったけど、lov1後半の火力勝負にはノーチャンに近かった。

 

2になり称号レベルもリセットされ、

「ど~れ、軽く揉んでやろう……何連勝できるかな~」

と全国対戦モードを選んだ私を待っていたのは……

 

 

「わ、わしのわだつみ軍団が……溶けた!?」

 

 

ノエル、エッジ、スービエ、ロックブーケ……

FF様サガフロ様からやってきたゲストたちは、あまりにも強かった!!

 

つづく!

lov10周年おめでとうありがとう その1 

サヴァスロブログだけど、
イラストやボイスのほとんどを借りている?相手である、
「ロード・オブ・ヴァーミリオン」が本日でシリーズ10周年。
まとめて文章をかける足場をここしか持っていないので、
こちらにて10周年の思いを語らせていただきたい。

 

lovを浮き彫りにするためにlov以外のことにもいっぱい触れる。
今やネットの上のどこにも残っていないことも語る。

 

改行がスマートでないのはエディタで書いたの張り付けてるから、許されたし。


------以下、読み飛ばしていい前置き------

 

lovが稼動したのは2008年の6月17日。
当時のゲームシーンがどうだったかというと、
家庭用ゲーム機では、
プレステ3が発売から1年半で苦戦のただ中、
ニンテンドーDSが発売から4年で絶頂の頃にあった。
旧来では競合財になかったはずの「据え置きゲーム機」と「携帯ゲーム機」が競合し、
ローンチにわかりやすい魅力的なゲームを用意できなかったPS3が押されに押され、
ミニゲーム集のような直感操作のニンテンドーDSがそれまでゲームを触らなかった人たち……
若い女性やご家庭のママさんたちに大きく訴求していた。
ゲームと言えばPS2(でアーマードコア)とかドリームキャスト(異論は認める)だろう、
みたいに思っていた私らゲームオタクからすると、
「業界のぬるゲー化が進んだ」のは実感として十分なことであり、
だが同時にゲーム人口が爆発的に増え、ゲームをすることが大きく市民権を得た、そんな感じだった。
……それだけだったら良かったんだけど。
そんな風に綺麗にまとまらないのは、稼動のたった9日前に嫌な事件があったからだ。
秋葉原通り魔事件。
犯人自体はオタクと言うには何か違う人種であったにもかかわらず、
「オタクが起こした異常な事件」として報道が威力を振るった。
今でもはっきり覚えているが、
この事件の直後に私が大学のゼミ部屋に行くと

糸魚川くんは、オタクじゃないよね……?」

と、すごく真面目で善良な女性の先輩(ちょっと憧れていた)から、
「あなたもこっち側(安全側)の人間だよね?」
「こっち側(安全側)に来ようね」
という趣旨の質問をされた。
その先輩の背後には4年生のゼミの先輩が数名いて、
その女性の先輩に「〇〇ちゃん、糸魚川に聞いておいてよ」という指示されたって感じ。
女性の先輩はまさに「瞳が揺れていた」というやつだった。
こんな空気、昔もあったなあ。
小3で長期入院中に「今後は退院を諦めて院内学級に通うか」と母と医師に尋ねられたとき。
どっち側に行くか。どっち側に残るか。
岐路ってのはいきなりやってくる。

「いや、オタクですよ。
12月にはコミケでオリジナルの作品出しますし。
いいオタクの見本になれるように頑張りまっす! ガハハハ!」

笑いながらそう言ったものの、恋は終わるわけだ。私の方から壁を感じて。
なんだこの入り。

さらには普通と平凡を愛するうちの母も「あんた、大丈夫ね?」と尋ねてくる始末。
私はフィギュアを1体だけ、『ねんどろいど初音ミク』を部屋に飾っていたのだが、
事件直後に母が来た時、それを真剣な目で見た後に
「……ここまでは、セーフかな。これ以上はやめとこな、な?」
と哀願してきたことが今でもトラウマだったりする。
たぶん普通であることを極端に愛する家庭に生まれてしまったオタクなら、
皆こういうことは大なり小なりあるだろう。

そんな風に、ゲームがDSのおかげで広く市民権を得たところにアヤがついた程度の2008年6月、
lovが稼動した。
PSP版モンハンの登場でPSP様が一気に巻き返すのは来年のことである。
また、lovの稼動から一ヶ月後に「プレステ2で」出た「ペルソナ4」が爆発的なヒットを記録し、
1年経ってもなお中古屋で4000円買い取りだったのを覚えている。
わたしもペルソナ4はやりまくった。
自分の高校時代に取材した小説を書いていたところだったので、
「俺、小説書く必要ないんじゃ……?」と、ペルソナ4を楽しみながら真っ白になったのを覚えている。

 

------切り取り線------

 

lovの話、アーケードゲームの話をしよう。
当時のゲームセンターは、

「ポッド4台あれば店が開ける」と言わしめたほどの前年の覇者であった『戦場の絆』が、

「バグをテクニックと認めたゆえの擬似的ハメ技」

「サブカードによる初心者狩り横行」

の結果、急速にユーザーを失っているところだった。クイックドロー外し事件である。
サブカで疑似ハメを練習するために、よちよち歩きの初心者たちが生け贄にされたのである。
公式は「仕様です」の一言で、何十億かの収益を失ったのではないか。
また、このバグによる疑似ハメを強固に支持したのが、絆ランカーたちであった。
ゲーム作りの際に(80対20の法則があるとはいえ)
「ハードゲーマーの理想をどこまで聞くか?」という命題を考える際、
この出来事は絶対に外してはいけない事象に思う。
他に存在感を発揮していたのは、lovにも多大なる知恵を貸してくれた三国志大戦のⅢ。
逆に言うならば、2018年ほど幹となるコンテンツが乱立している状態ではなく、
「アヤのつき始めた絆か、三国」ぐらいのシンプルな状況にlovは参入した。
悠久の車輪勢とかは、申し訳ないがスルーしてくれ!
私も断腸の思いでこの記事ではAnswer×Answerをスルーするから!)

 

lov1!!

スクエニが、ファンタジー版の三国志大戦を出すらしい」


企画書は一行ォーッ!
わかりやすい!

ものすごい期待を背負った船出であった。
というのも、三国志大戦のシステムはあまりにも天才的であったが、
「なんで三国志?」という疑問を持っていたサイレントマジョリティは存在していたはず。
横山光輝の漫画を愛読していたか、
家庭用ゲーム機でコーエーのゲームに触れてきた人たちではないと、
スッと馴染める世界観でなかったことはタブーになっている気がする。
……2000年ぐらいに、TCGの始祖MTGが「入門用セット」として、
『MTG ポータル(入門)三国志』っていう、三国志をモチーフにしたカードセットを出したんですよ。
私の知ってる限り、究極的に流行らなかった。普通に、並行していたテンペストやウルザズサーガでの方が人増えた。今やるとけっこう楽しいのかもしれないけど。
三国志大戦三国志自体の評判にめちゃくちゃ貢献したのは、
やっぱりあの「カードを動かすと画面内の部隊も動く」っていう、
アニメや漫画で遊戯王を見ていた世代の夢が実現されていた衝撃にあったと思う。

そんなわけで、
三国志大戦のシステムで、ファンタジーだったら自分にぴったりなのになあ」
と思っていた人はけっこういたはずだ。
私の兄なんか、ずっとそんなこと言ってた一人だ。
そして投入される「三国志大戦っぽいシステムのダークファンタジー」、『lov』。
ダークファンタジー
ダーク。
このダークっての、良かったですね。
一言で剣と魔法のファンタジーといっても、
ロードス島やら卵王子カイルロッドで育ってきた世代Aと、
テイルズシリーズで育ってきた世代Bでは、
けっこう好みが違うからね。
例えば「ギャグ」にカテゴライズされる剣と魔法のファンタジースレイヤーズ』でも、
仲間が死ぬときはむごたらしく死ぬし、
それによって仲間が憎悪に憑かれて、
悲しい結末のラスボスになっちゃったりするんですよ。
『フォーチュンクエスト』だって、あの緩い雰囲気の中で、
1巻からのパーティメンバーが大熊に全身バキバキに折られて死にますからね。
描写がエグくて、私は「……は? ……え?」ってなりましたよ。
まあ、剣があるかぎり血ももないと重力を感じられない人間どもってのがいて、
(そういうゴア表現が目的ではない。怪物や魔族ひしめく冒険に当然に存在するリスクと栄光の振れ幅として必要なのだ)
初期のlovはそういう人らを違和感なく引き込む雰囲気を持って登場した。

 

今、以下のURLから過去lovシリーズの使い魔人気投票ができる。

ぜひとも「lov1」の使い魔を一覧表示で眺めてほしい。
2以降から入って来た人は若干衝撃を受けるのではないか。

form.lordofv.com

以下、稼動当初のver1.0のラインナップだが……

 

ゴブリンファイター。
ワーウルフ
ケルトンファイター。
マーメイド。
サキュバス
ガーゴイル
ハーピー
ワイバーン
リッチ。
クラーケン。
ヴァンパイアロード。
ギガス。
スカルドラゴン。
リヴァイアサン……

 

ザ、ファンタジー
lovは2から「世界のいろいろな神様大戦・英雄大戦」にシフトしていくが、
lov1の時点では怪物種族を寄せ集めて対戦するという、
「スーパーハード・ポケモン」って感じだったのだ。
気分は小学館の傑作漫画「ポケットモンスタースペシャル」だ。
サカキがスピアーの不意打ちで、レッドの喉を貫こうとするあれだ。
lovはまさに「人外魔境」。
ver1.0は格種族に「人間っぽいやつ」は1~2体しかいなかった。


超獣……いない(汗)
亜人……バーサーカー、ウィッチ
神族……一応エンジェル
魔種……サキュバス
海種……一応マーメイド
不死……ダンピール
機甲……スピカ


こんな感じ。他全部、モンスター。
ヴァンパイアとヴァンパイアロードも話が通じそうにない感じ。

 

人型が少ない!
人型ってだけで希少!
一応上述の面々は全員が女性なのだが、
必須枠であったバーサーカーやダンピールは、『ブラックラグーン』のレヴィって感じに、強気でかっこよくて怖い女性像だ。
今のソエルさんやDホワイトさんは、当時比10倍ぐらい丸くなっている。
また、純粋にギャグっぽい立ち位置にいたのはウィッチだけ。
そのウィッチはlov3ではなんだか真面目なことを言い出してたが……
ま、10年あればいろいろ変わる。

 

そんな風に、lov1の最初期が打ち出してきたコンセプトは明確で
「かっこいい と こわい」だった。
かわいい、萌え、そういうのとは意図的に距離を取っていたことは明らかだ。
当時すでにニコニコ動画は隆盛にあり、
アニメ版の涼宮ハルヒ1期や初音ミクから「萌え」の機運は十分だったし、
8月にはその後の流れを決定づける『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』が出ている。
というか、稼動中のアーケードゲームには『クイズマジックアカデミー』の5か6があって、萌えはゲームセンターに当然にあった。私はユリ使ってました。「ぎゃぼー!」
で、どれぐらいlovが硬派路線だったかというと、
9月の最初のカード追加・ver1.1で、新たな怪物たちがひしめく中に
テティス」「アサシン」の2体の女性使い魔が追加されたとき、
「萌えかよ。媚びたな」と当時の2ちゃんに書き込まれるほど。
このテティス安倍吉俊先生が描かれたテティスで、色調はダークで塗りは厚塗りだ(検索して)。
この絵を見て「萌え」「媚びた」と言い切れる、
当時のlov勢の熱血硬派はなかなか時代のムードを映しているように思う。
10年あれば、社会全体が変わる。

 

話が少し前後したが、6月18日、lov1の稼動はなかなか波瀾万丈の船出であった。
正直、あの頃の地獄を知っている人間からすると、
lov2もlov3もゲームの様々な箇所が相当洗練されたし、
lov4なんか凄すぎるってぐらいに思う。
よくぞあの状態からここまで来たな、と。

 

まず、サーバートラブルが相次いだ。
『対戦終了時に初期化されたプレイヤーデータで上書きされる不具合』を含む。
な、何言ってるのか……
この不具合が修正されるまでの一ヶ月間は「カード集め専用のカードダス」と言われたほどだ。
でも頑張って1ヶ月でサーバー関係のトラブルは激減し、
ついにプレイヤーや使い魔を育成していく、本当の意味でのスタートが切られたのが7月。

 

lov3からの人は「プレイヤーや……使い魔を……育成?」と首をかしげただろう。
lov2からの人は「使い魔を……育成?」と首をかしげたかも。
一応、lov2でもHPが1上がるみたいな使い魔育成はあったけれども。

 

どういうことかというと、lov1には「主人公レベル」も「使い魔レベル」もあった。
これは使い続ければ使い続けるほど上がっていく仕組みで、そしてとんでもない数値差になった。

 

例えば、lv1オーディンとlv16(MAX)オーディンでは、atkとdefにそれぞれ15の差があった。
つまりlv1オーディンは75/65で、lv16オーディンは90/80なのだ。
当時は90コストのうちからデッキを組むゲームだが、
この「atkとdefが15ずつ違う」というのはコスト差で7~8ぐらいの差になる。
つまり、オーディンを使い続けた人は、オーディンを初めて使う人より8コストも多く登録できると同義!
そしてデッキはオーディン1枚ではない。おでんペガフェニ5枚。
「神族のカードが揃ってきたから、魔種をやめて神族使ってみよう」とデッキを変えた人がいたとしよう。
彼の神族使い魔たちはみんなレベル1。
ただ、マッチングはプレイヤーの称号レベルでマッチするので、
「ずっと神族を使い続けてきた人とマッチする」。
オデン、ペガサス、フェニックス、玄武、アヌビスが全員レベル1の人と、
オデン、ペガサス、フェニックス、玄武、アヌビスが全員レベルMAXの人が当たるのだ。
前者は90コストでデッキを組んでいるが、後者は130コストでデッキを組んでいるようなもの。
勝負になるか、そんなもん!
サヴァスロに似てる? めったなこと言うんじゃねえ!
サ、サヴァスロ対戦は無料ですしおすし……
lov1は1試合300円+2試合目200円ですし、ほら、意味が違う! サヴァスロとは全然違う!

 

この、スマホが現われる前にもかかわらず「札束でレベル上げして殴り勝つ」未来を行きすぎたゲーム性は、
当然ながらよろしくない流れを生みだした。
いつぞやのインタビューでは、この使い魔レベル性の実装意図について
「使い魔が育っていくことで、サブカードを防ごうと思った」そうなのだが、
その意思は素晴らしいものの手段としてはよくなかった。
カードゲームなのに、
プレイするたびに様々なカードが手に入っていくのに、
最初から育て上げた1デッキ・1種族しか使えないようなものなのだ。
育成の時間のかかり方・お金のかかり方はサヴァスロの比ではなかったので、
サブカを抑制するはずのシステムが
「海種飽きてきた。魔種も使ってみたくなった。魔種用のサブカを作ろ」と、
サブカを推奨するようなシステムになってしまったのだ。
このシステムはver1.3ぐらいで「レベル上昇でのステータス上昇半減」まで抑えられ(それでもでかいが)、
初期から一年半後のlov2では「レベルアップ=HPが1上がるだけ」という完全なオマケ要素まで修正された。
ご存じの通り、lov3からは使い魔レベル自体が存在していない。

 

さらに「主人公レベル」である。
これはプレイするほどに主人公のatkとdefが上がっていくというものであり、
基本的に倒されても損がほとんどない主人公の性能は非常に重要なものであった。
上級者たちの主人公(ニドまたはリシア)は、
最大コストである30コストの使い魔を超えるステータスにまで届き、
「相手の主人公がこちらの弱点武器を持っていたら絶望」(倒しても数秒で全快復活するから)、
そこで
「主人公のHPをミリまで削って倒さない、ミリ残しを繰り返して突破チャンスを作る」
という紅蓮の王たち独特の戦法が成立した。
超固いニドやリシアをお互い前に出しまくりながら、後ろから使い魔が狙撃。
HPがミリになったニドやリシアは「殺してもらって全快復活するため」、
ササッ、バッと相手の使い魔の攻撃に「当たりに行く」! 流れ弾を全部顔面で拾え!
相手はそれも読んでいて、相手のロードを殴らないように動く!
日本よ、これがロードたちの戦いだ!
あとね、主人公レベルが上がりまくって一定よりも高いとね、
主人公の必殺技である「オーバーキル」が2連射できるようになったりしてね、
まだ1連射の人と2連射の人がマッチすると少し悲惨なことになっていた。
「レイジングスラ「レイジングスラアアアッシュ!」(注:当時のニドは必殺技名を言いません)
って感じに、HPMAXだった10コス使い魔が即死する(突破不可能ターンが生まれる)、そういう別ゲー感もあったりした。サヴァスロに似てる? めったなこと言うんじゃねえ!

 

でも、主人公のステータス絡みで度肝を抜く仕様は「携帯キャリア格差」だろう。
2018年のアーケードゲーマーは、この言葉から何も想像できないのではないか。
何も想像できない時代が来て、本当によかった。
それぐらいキレッキレのシステムが実装されていた。
というのも、当時はガラケーしかない世の中だったが、
lovにも携帯サイトというのがあって、
そこで主人公を数日間強化するアイテムが買えたのだ。
月末に登場する兜強化(def+5)・鎧強化(def+5)・盾強化(def+5)を、
次の月末まで30日分買い込んでおくことは勝つためのほぼ必須条件であり、
(前述の通り、主人公が強いことは使い魔が強いことよりもずっと影響力があるのだ)
まあ月1500円ぐらいアケゲに勝つために「課金」していたわけだけど、
これができたのは「docomo」と「softbank」の携帯のみ。
au」の携帯はこれを買うことができなかった。
だからマッチング画面で「defが15低い!? auさんか……うう……すまない!」
と、紅蓮の王はその過酷な覇道を追体験できるシステムになっていたのだ。
全国大会予選や全国大会では他の参加者と仲良くなったりもしたけど、
その際に誰かが「auです」とぼそりと呟けば、
みんなが「あんた強い……心が、強すぎるよ……!」と拝まれたりしていた。
今ほど携帯キャリアの乗り換えが楽だった時代ではなく、
「来世はau以外に生まれたい」以上のダークファンタジー名言はそうそう生まれないだろう。
この「携帯キャリア課金ブースト」はlov2で廃止された。当たり前体操。

 

もっといろいろあるのよ。
lov1~2は、各種族に「弱点属性」っていうのがあったのね。
で、どの種族の相手とマッチしても諦めないでいいようにさ、
デッキにはいろんな攻撃属性をまんべんなく入れておくことが推奨されたのね。
たとえばver1.1の海種デッキなら
わだつみ(光30)
みずち(闇20)
アクアライダー(撃15)
アリオーシュ(炎15)
マカラ(闇10)
で、主人公は撃か炎武器とかね。


これにまつわる問題は3つあって、


1、↑の状況下で、主人公が雷武器を持てた。
海種は雷属性が弱点なんだけど、海種デッキが海種狩り武器を持てたのね。
そういうのは「同種への大幅有利」がつくから、けっこう物議をかもした。
そのぶん他種族への有利を失っていると言えばそうなんだけど、
やっぱり、主人公が雷武器の海種vsそれ以外の海種だとパンピーの私がランカーに追いすがれるぐらいになってしまって。
マッチングジャンケンとか、マッチングゲーとか言われる一因になってしまっていた。
それに、真夜中深夜営業もしているゲームセンターは日本各地にちょいちょいあって、
そこで真夜中にプレイしていると「(称号帯の近い)だいたい同じ人とマッチする」。
「あ、〇〇さんとマッチした。この人、海種単の人だ。雷武器チェーンジ」
「雷剣もって追いかけるわ」
「武器は殺意で選ぶ」
そういうメタゲームが発生していた。これはけっこう冗談っぽく受け取られていたけど。

 

2、捨て種族を作れた。
「7種族で5属性だろー? じゃあ同種に五分って、他3種族に勝てれば勝ち越しだ」と、
ライアーゲームの主人公たち的な「正解」を選択することができた。
例えば
光45……わだつみ、オケアノス
闇45……みずち、ニクサー、マカラ
撃(35相当)……主人公
とか。
攻撃属性「炎」が1体も入っていなくて、
超獣亜人には絶望的だけど、不死と神族には超大幅有利という具合。
単に勝率5割を超えるならそれが正解なのだろうけど、
それをやられると、やられた側は「ほぼ確実に勝てる」か「ほぼ確実に負ける」かの虚しい対戦となる。
勝てればいいじゃんと思うかもしれないが、
相手が属性落ちで対戦してもプレイヤーの腕前の上達はないからなあ。
将棋の平手勝負を望んで決して安くないコインを入れたのに、
飛車角落ちの相手か、またはなぜか飛車が3枚入ってる相手とマッチする。
「仕様としてできる限りそれはマナー違反ではないという考え方」も現代的だが、
「えっ!? これがマナー違反じゃないの、このゲームでは!?」と引いてしまい、
そのゲームの競技人口が減ることがあることも同時に知っておいてほしい。lov3のところでそれについては少し触れる予定だけど。運営としては、そういう「物議を醸す隙」をあらかじめとことん減らすことが重要だろう。

 

3、そもそも攻撃属性をまんべんなく組めないんですけど。
これが一番やばかった。
属性をまんべんなく入れないのは虚しい対戦ですよと前述したが、
そもそもver1.0からver1.1までの3ヶ月間は、各種族に攻撃属性の偏りがあった。
例えば超獣と亜人(のちに統合されて人獣)は、ほとんどの使い魔が「撃属性」だったのだ。
強い特殊技が打てるまともなデッキを組もうとすると撃45は必至……
じゃあ残りの3属性を15、10、10で対応?
主人公が育っていない稼動時は、無謀戦略である。
そしてその撃モリモリで「魔種だけは絶対に落とさねえ」と覚悟を決めていた超獣・亜人も、
「撃属性の攻撃を一定時間無効化する」という魔種グリフォンのバリア、
さらに「炎属性の超火力複数攻撃」であるバハムートによって、
「突っ込めば無傷で全滅する」というロックがかかっていた。
グリフォンのバリアをすかして(その間は石を割られて)、
その後にワーウルフをかけて勝負を挑むもやっと五分って感じで、
ver1.0は「魔種と神族だけの戦い」「まさに神ゲー」と揶揄されるほどだったのだ。
今のlov4にスライドして例えるなら、
「人獣・海種・不死には根元の他には50コスト以上しかいなかった」みたいなもの。
朱武みたいなのがいた魔種と神族に圧倒的にアドバンテージがあった感じ。
そして「種族単ボーナス」もatkとdef+5ずつと、
ステがみんな低い当時は今の比でなく大きかったから、
混種を選ばざるを得ない時点でハンディを背負っていたのだ。
ver1.0の印象としては、
「開発は、超獣・亜人・海種・不死がちゃんと勝てるように作ったのか……?」
って感じ。
海種はわだつみとみずちがぶっこわれていたけど、
全種族必須の攻撃号令を持っているトリトンさんが異常に足が遅く、
(当時のチームの移動速度は、一番足が遅い使い魔にあわされた)
実質「攻撃号令不在」というエグさをもっていたのだ。

なお、この頃に各種族で攻撃号令を持っていたのは
人獣:ワーウルフ(後のワング)
亜人バーサーカー(後のソエル)
神族:なし。ペガサス、フェニックス、玄武がぶっ壊れていたからなんとかなった。
魔種:サキュバス(後のミリア)
海種:トリトン
不死:ダンピール(後のD・ホワイト)
機甲:なし。1.1からリゲルが入る。
今のlov4でもワング以外はみんな出ているお馴染みの顔だ。ワーング!!!

 

そんなこんなで、1.0の使い魔バランスはけっこうひどかったと思う。
もう一度言うけど、lov3や4でたとえるなら、
「人獣・海種・不死には根元の他には50コスト以上しかいなかった」みたいなもの。
エリゴス来たらどうすんだよ……! どうすんだよ……!

 

以上のようなことは、スクエニタイトーを子会社化して、一年半目の出来事だった。
スクエニ的にはまだまだアーケードゲームというもの自体を学んでいる最中だったのだろう。
スクエニがこれよりも前に出していたアーケードゲームは、
ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』のみだ。
lovのたった3ヶ月前にリリースされた悠久の車輪タイトー主導の開発らしいし。
そんなこんなで、決して大げさな言い方ではなく、
スクエニのアケゲーの歴史は、lovの歴史と共にある」のだ。
最初うまくできなかったことも、そこから学び上手くできるようになったことも、全部。
だからlov10周年は「スクエニ、アケゲー10周年」と言い換えてもいいと私は思う。
今ではスクエニのゲームがゲームセンターにあることは「当然」のことだが、
lovを軸としたスクエニアケゲ関係者が道なき荒野に道を切り開いたからこその「当然」だ。

 

もちろん、最初から凄かった面もある。

 

カードのイラスト。カードの印刷の質。

皆葉先生、天野先生、野村先生、藤阪先生とスクエニのそうそうたるメンバーが怪物たちのイラストを仕上げてくださっていた。当時はpixivができてちょいぐらいか。怪物の絵の資料はコンビニに置いてある白黒の「幻獣図鑑」ぐらいで、載っている絵もけっこう微妙だった(たぶん凄く安い単価での仕事だったのだろう)。

lov1のカードイラストは今見ればやや地味に見えるかもしれないが、まだアナログとデジタルの過渡期にあったイラスト界では間違いなく至上レベルの品質だった。断言。

私は兄から「遊び相手がほしい」とlovに誘われたのだが、「えーめんどくさ……んん!?」とディアボロスのイラスト、フレーバーテキストで即落ちだった。こいつでデッキを組みたいと思った。結局資産共有するために海種専門になったけど。それ以来ずっと、筆名に水族館ってついているのだ。マジです。

このイラストがどれほど注目を集めたかというと、lov1の最初の画集「白」と「黒」(名前はこうだけど当然フルカラーです)が、amazonのゲーム画集売り上げ1位を走り続けたことが証拠になるだろう。私も3冊ずつ(合計6冊)買って、1セットは厚塗り系の絵描きの友人にプレゼントし、もう1セットは高校の美術部(高校まで私は美術部なのだ)に寄贈もした。掛け値無しに喜ばれた。たぶん今でも、あの高校には画集の白と黒がある。


あと、100回でも1000回でも強調したいけど、BGM。
「ネームエントリー」から凄かった。
使い魔カードの登録からしてlov1は「すごいゲームをやっている感」があった。
試合BGMは言わずもがな。
サヴァスロのレートバトルやクエストモード流れてるあれが、もっと豊富なバリエーションであった。
勝利時BGMの「栄光→よっしゃ、もう1戦」感も凄かった。
たぶんこのBGMがなければ、私はそこまでハマっていなかったと思う。

 

あと、ストーリーモードは、稼動開始時から最終話まで行けましたね。ヒイッ
(このブログを読んでいたlov4開発さんたちの目つきが怖くなる一文)
ボスであるニーズヘッグやベルゼバブはパズル要素、
ラースジャイアントはアクションゲームのような要素もあってエキサイティン。

 

それと、使い魔のフレーバーテキストで幅広く根強いファンが残るのも1じゃないでしょうか。
カード裏に200字ぐらい(ツイート1つちょい)ぐらいの短いフレーバーが印刷されていたので、
引いてすぐに「こいつ、どんなやつなんだろう?」と知ることができた。
エピソード調でありながら、その本質はポケモン図鑑。すごい職人技に思う。
勇ましいエピソード、怖いエピソードや、ややもすると虚無的なエピソードが多くて、
じわじわと想像が広がる余地があった。

 

これは方向性の違いだけど、
lov1~2は、
使い魔たちは自分の個人名を持ってない、
あくまでその種族のワンオブゼムとしてロード(私たち一人一人)に使えるんですね。
lov3以降のミリアっていうのは「サキュバスの、ミリア」で間違いなくて、
lov4では「女性研究者に化けてあれこれやってる」までが共通認識なんですけど、
lov1~2(とくに1)までのサキュバスは、
「エロいことが好きなお調子者の淫魔の種族の一人。しっぽはらめぇ」
までが共通認識で、「あとは自由」なんですよ。
私のデッキにいる「サキュバス」は、実は人間を餌ぐらいにしか思ってない魔族寄り。
友人のデッキにいる「サキュバス」は、世話焼きお姉さんで人格者とか。
フレーバーに載っている根元の設定さえ踏んでいれば、
どんなサキュバスだろうと正解も間違いもなかった。
3.1辺りからのlovは使い魔ごとに固有のキャラクター化を果たしていて、
それ1つ1つに対して濃厚なキャラクターストーリーを用意して、
「謎や試練の多い、それぞれの使い魔のストーリーの更新を待つ」形になっていますね。
私のような、
小学生時代は「自分の」ポケモン6体で4コマ漫画を描いていたようなやつには、
1~2のポケモン図鑑形式の方が入りやすいかな。
もちろん「俺と俺のピカチュウ」で妄想したい人がいる一方、
ポケットモンスタースペシャルの「レッドとレッドのピカチュウ」で妄想したい人がいるのも当然。
でもまあTCGの殺し文句「君だけの最強軍団を作り出せ」との相性は、前者の方がスムーズには思う。もちろん好みの次元だが。

 

話が逸れた。
lov1の印象をまとめると、
「ゲーム内容自体はものすごく大味だけど(ワーライオン11日大幅弱体下事件)
BGMやイラストやフレーバーなどの雰囲気作りは超一流」って感じでした。
私が最も愛するゲームにスーファミの『ミスティックアーク』っていうのがあるんですけど、
まさにあの作品が抜きんでていた方向性に近い。
あのゲームはRPGシステムとしては何も目新しさはなかったし、
鬼のように強いボスを一部のぶっこわれた技でノしていくだけっていう単調さだったんですが、
とにかく音楽・シナリオ・全編の雰囲気(イラストを含む)が抜群によかった。
そう、そうそう、そうだ。
今書いてて思い至った。
lov1はミスティックアークで対戦できてた感じなんだ。
途中ちょっとした不穏な迷走や、
2への以降期にあたって言及したいことがあるけど、
それは2以降を取り扱う次回ってことで。

 

つづく!

第17回 今、サヴァスロが熱い

お久しぶりです、糸魚川水族館です!

正直言って、「限界突破やめようぜ」って書いた直後に

「限界突破補助アイテム」が出て少し拗ねてました。

はは、うまくいかねえな……

本当に俺が欲しいものを手に入れるためには……

自分でその理想世界を作るしかないか!

みたいな昇華テンションで、5月は小説の新作1つ書き上げちゃいました。

既成作品も5つ手直しして、あわせて某賞にぶち込みました。

行動力の権化、奥義『愛と哀しみの剛拳』です。(喧嘩番長1は傑作です)

 

しかし……しかしだ……!

その「限界突破補助アイテム」が……

先々週辺りから大盤振る舞い……!

デイリーミッションやウィークリーミッションも、ざっくざっく、

ザックルベリー・フィン!(トムソーヤの冒険パロのSDガンダム劇場)

こうなると……

話は全然変わってくるっ……!

元から高かったサヴァスロのポテンシャルが……

一気に解放される……!

こ、これが本当の意味の……

 

限界突破!?

 

「こ、これがお前らの……

真の力か……!」

 

今までの構図としては、

「限界突破には大金か、さもなくば1億年ぐらい必要」って感じでしたね。

人間の寿命は長くても100年ぐらいなので、実質お金以外不可能でした。

限界突破補助アイテムも少量のうちは1億年が1000年ぐらいになった感じでした。

人間の寿命は長くても100(略)

しかし毎週くれるとなるとな……

「限界突破には大金か、さもなくば1年ぐらい必要

って感じに。

これは……いける!

 

前回辺りちょろっと言った「賭博黙示録カイジ1話」ですよ。

バスケットゴールは、ボールが届きそうな高さにあるからみんな投げる。

高すぎたら、誰もボールを投げずに素通りしていく。

今、バスケットゴールが

ちょうどいい高さまで降りてきたんですよ!!

希望がある! 夢がある!

育成の楽しみがある!

 

これ……この感覚……

クラロワとはやり方は全然別にして、

クラロワ的な楽しみが加味されたなぁ、バンザーイ!と思いました。

 

無課金でも1年~2年ほどやっていれば、

(かつ、宝玉の種類がかぶらないようにレアリティをばらけてデッキを組んでいれば)

デッキに使う8枚はレベルMAXまでできそうですね。

アルティメット重課金者ともその8枚だけで挑む限りは、

互角の勝負ができます!

(新カードが使われにくくなるとか、レベルの上限値25一律とかは、

また今度の機会に考えましょう)

(今までのアルティメット重課金者たちにスキンとか配りまくってあげてほしい)

 

では課金のタイミングがなくなったかというと……?

限界突破的な意味では焦らない限りは無くなったと言えるかも知れない。

ただ、新カード入手はガチャです。

恒常ガチャは無料チケット系でいつか引けるという考えもできますが、

限定ガチャは今のところ完全に有料なのでそれらが欲しい場合は課金が入ります。

……恒常ガチャの子たち(lovが原本の子ら)も、

「最初から限界突破5回して出てくるピックアップ」とか

「ピックアップ11連に虹色宝玉3と金色宝玉5個ついてくる」とか

有償皇石のみでやれば、けっこう回りそうな予感がする。

なにが?

輪転機

運営、気持ちよく輪転機を回せー! 回していいぞー!

 

で、テンション上がってきたから土曜日、

サヴァスロRAGEの東日本予選も観戦してまいりました。

 

場所はスクエニ本社が入っている、FF3クリスタルタワーのように巨大なビル。

うわーセーブポイントないやつだこれー

壇とスクリーンの設置された広い会議室が会場となっていまして、

そこ128人ぐらいのロードたちと40人ぐらいの観戦者たちとスタッフさん方。

プレイヤーたちはリア充的な元気の良さ、

司会や解説のスタッフさんたちも盛り上げ上手で、

笑いの絶えない和気藹々ムード。

い、いや、なんだろう……

私はちょっと……

正直びっくりしていた……

アケゲの大会ともTCGの大会とも違う……

昔、某国産TCGの大会出た時なんて「二度と出るか」って思わされたほど、

あっちもこっちも対面で威圧・揚げ足取りの醜い空間だったから。

シャカパチは当然、露骨な爪トンアタックもくらったよ。二度と行かないと決意。

あんなムードかなあ、嫌な気分になったらせっかくの休日が辛いなあ……と、

少し覚悟すらしていったのですが、

あれ?

みなさん

テニスサークルか

スキースノボサークルでも入ってる?

って感じの、わきあいあい、元気コミュパワーな男女が多かった。

陰険な感じ全然無し。明るく楽しい雰囲気。

 

そんな「休日の楽しいお祭り」な感じの中、

選手たちは対戦を繰り返し、飛鳥☆さんはスクリーン組手を繰り返し……

ちょっと感動しちゃいましたね。

さらに、ファンイベントとして飛鳥☆さん(lovⅢでは私が延々と負け続けた達人です)

に挑戦する方々はみんなデッキが個性的。

ママリリとか、超回転ペルセポネとか、ネクロアフロディーテポセイドンとか。

しかも使ってる方々、滅茶苦茶上手いんですね。

自分的にはママリリとかポセイドンって採用が難しいカードと思ってたんだけど、

使いこなしてる人は「どやっ!」ってマジで使いこなしてる。目に見えて強い。

私もケンタウロスという若干マニアックな使い魔を愛用していますが……

 

組み合わせは無限大

君だけの最強デッキを作り出せ

 

あれ、サヴァスロって凄いゲームかもなって、マジで思いました。

時代が追い付けば普通に裾野拡大しまくりそうな。

 

だったら後は、フレーバーテキストですね!!!(ガンギマリ)

ちょっと冷静になって運営、

FGOもグラブルも、絵だけじゃここまで流行ってないでしょ!

エピソードによるキャラの個性づけが今のあの方々の支配力でしょ!

ビジュアルだけじゃ絶対にローアインどもは愛されてないよ!

時代は先祖返り、文字だよ兄貴!

ボドムズだってあの次回予告が無ければ正直けっこう微妙でしょ!

 

ほら、ニドとかリシアとかのイベントで、

虚・実・真・深・罪って5エピ出たじゃないですか。

あれを全使い魔、

使い魔画面からいつでも見られるように置いといてくれれば……

キャラ萌え勢も取り込めてもう覇権、ゲーム界の紅蓮の王ですよホンマに。

ツイッターのTLはニトクリスや葛飾北斎に混ざって二次創作であふれかえ、

(平成末のTLはマジで狂ってるな)

自然とツイッタラー(上級用語)の目につき、

あとは勝手に疫病のように時代と場所を超えて広がり続ける……

流行り病のような……

 

全てのゲームプレイヤー・クリエイターに読んで欲しい連作短編小説に

『盤上の夜』(創元SF文庫 宮内悠介)っていうのがあるのですが、

そこからちょっと引用します。

2500年ほど前のインド、ブッダ(太陽)の息子にして王子のラーフラ(蝕)。

ボードゲームという古代で全く理解されないものを発明し、

「王子は暗君の相がある……」と愚物扱いされていた彼が、

国に疫病が蔓延する中で将棋の元ネタ『チャトランガ』を生み出すシーンです。

 

 

 

「病魔もまた、生きようとしているのではないか?……」

(中略)

病を作るように、遊戯の規則を設定するのだ

像が空を飛ぶということ。それを理解させるだけでは足りないのだ。

まずそのことが、人から人へ伝わっていかなければならない。

たとえいまは無理だとしても、百年後に。あるいは千年後に。

この架空の戦争が、世界を覆い尽くすためには。

 

次第に、考えがまとまり始めた。

 

まず、決めごとは、できるだけ簡単でなければならない。

熱病は大気を伝い、容易に人に感染する。

同じように、人から人に伝わるには、決めごとは簡単でなければならない。

(中略) 

次に、この遊戯は時とともに変遷しなければならない。

ただ一つの規則は必要ない。

その時代、その文化に応じて、形が変わっていくのがいい。

(中略) 

最後に、奥が深くなくてはならない。

病は長い時間をかけて病状を深め、人を死に至らしめる。

そうでなくては、人と共生することはできない。

だから、この遊戯もすぐに忘れられてはならない。

簡単には極められず、むしろ人のなかで時が経つほどに熟成し、

深まり、根を張っていくのが望ましい。

 

我知らずラーフラは天を仰ぎ、闇に向け吼えていた。

「新しい宇宙観で、世界を塗り替えるのだ!」

(中略)

「父が生者の王になるというなら、わたしは病者の王となりましょう!」

 

 

 

ゲームとは国や時代すら超えて広がり続ける疫病。

感染力。

この短編の前後に、現代日本の将棋や碁の超絶短編があるんですよ。

あーくそ、天才か。

ボドゲを、歴史や宗教の大河浪漫と混ぜて書くかよ。そかも創元SF文庫って。

そりゃデビューしたてで数十年賞である直木賞ノミネートされますわ。次元が違う。

他の収録短編も

「42年無敗のチェッカーの王が、機械に敗れ、完全解を出されるルポ」

「原爆で碁が吹っ飛んだけど、並べ直して続けた1945年広島・本因坊戦ルポ」

などなど、実話をベースにしたボードゲーム勝負師伝説です。

完全なフィクションぽいので麻雀や将棋の短編もあるよ。

盤上遊戯という人の作り出した営みが、神の定めた人の種性を超えていく話。

全短編、直接的には書かれませんが、やってることは人vs神なんですな。

もし神なんてものがいるとしたら、

人なんて神の作って操る駒でしかないはずなんですが、

その駒でしかない人が神を超えてしまうという……

1日でも早く読め~~~!

単行本は2012年刊行ですからね。

これがグラブルやFGOが流行った後のSNSを見ての筆致ならわかるんだけど、

まだパズドラも流行りきっていないぐらい……あー怖。

 

 

 

サヴァスロくんよ

 

疫病の王となれ!!